アヘン王国潜入記 (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトルアヘン王国潜入記 (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者高野 秀行
販売元集英社
JANコード9784087461381
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » マスメディア » ジャーナリズム

購入者の感想

 アヘン戦争を知る人は多い中、栽培から収穫に携わった日本人はもはや数える程度でしょう。
そんな生産者から見たアヘンを通じてミャンマーの一部分の背景を知ることが出来る作品です。

今でこそテレビ番組にも出演し、数々の賞を取っている高野秀行氏。
しかし無名時代も長く本作を書くのに約7年費やしたのかと思うと頭が下がる思いです。

何でもそうですが、いきなり結果が出て評価され社会的にも認められるのはあり得ないです。
大体の方が馬鹿にされ辛酸を舐めながらも自分の信じた道を貫く。
諦めてしまう方や、とうとう日の目を見ることが無い人もいる中で常に自身のスタイルを貫き通し
当時なら思いつかないような外国語翻訳で突破口を見出した高野氏のセンスが光る作品です。

アヘンに興味がある方もそうですが、目標や夢で行き詰った方には是非読んで頂きたい作品であります。
一歩退く事で見えない物が見えることがあるからです。

我々日本人からすると、「アヘン栽培を生業にする地域」なんてとてもじゃないけど恐ろしくて足を踏み入れられない場所のように感じてしまいますし、実際その筈なのですが、著者の高野さんは通訳とコミュニケーションを取る為に語学まで学び、かなり苦労しながらその場所に足を踏み入れ、あまつさえ長期間にわたって滞在までしてます。
「好奇心」もここまで来ると、圧倒的なパワーになるのだなと思いました。

内容事態は「アヘン王国」が持つ文化的な特異性──なぜアヘンを売るようになったのか。など極めてシリアスな部分と「滞在記」としての脱力部分が良い感じでミックスされており、飽きることなく最後まで一気に読むことができます。

一風変わった滞在記として。また、アジアのある特定の地域が孕む混沌を報せるルポとして。
どちらにしても良書です。0

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集英社から発売された高野 秀行のアヘン王国潜入記 (集英社文庫)(JAN:9784087461381)の感想と評価
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