なみだふるはな の感想
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参照データ
タイトル | なみだふるはな |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 石牟礼 道子 |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309020945 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 論文集・講演集・対談集 |
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購入者の感想
この本を読んでいるとき(4月9日)、横光克彦環境副大臣が水俣病被害者救済法の7月末の申請期限後の患者の掘り起こし調査はは慎んでもらいたい、いつまでも掘り起こしが続くと、地域振興などに力を注げず、ほかの団体に迷惑がかかる、と発言している(ほとんど注目されていないかもしれないが)。そのニュースを知ってこれは数十年後の福島の姿かもしれないと思った。
水俣病告発にとどまらず、土地の声、生き物の声に耳を澄まして執筆活動をされてきた石牟礼さんは、震災後、呼びかけに応じて詩を発表したけれど(本書所収)、「虚しいことをして、何の役にも立たない、自己満足の表現でしかないのではないかと思いましてね。」と語る。福島にもいち早く駆け付けた藤原さんは「(僕たちは)滅びるべきだと僕は思っております。そして滅びの過程の中で僕個人はこれから美しく生きたい。美しいものを発信したい。」と語る。夢幻のような石牟礼さんの昔語りに酔いながら、海や山に生きる人々の自然に根ざした物語を聞く果てに、小さな喜び、小さな声での祈りを共有する。
村上春樹さんや文学者たちの動き方への批判も小声で語られている。
水俣病告発にとどまらず、土地の声、生き物の声に耳を澄まして執筆活動をされてきた石牟礼さんは、震災後、呼びかけに応じて詩を発表したけれど(本書所収)、「虚しいことをして、何の役にも立たない、自己満足の表現でしかないのではないかと思いましてね。」と語る。福島にもいち早く駆け付けた藤原さんは「(僕たちは)滅びるべきだと僕は思っております。そして滅びの過程の中で僕個人はこれから美しく生きたい。美しいものを発信したい。」と語る。夢幻のような石牟礼さんの昔語りに酔いながら、海や山に生きる人々の自然に根ざした物語を聞く果てに、小さな喜び、小さな声での祈りを共有する。
村上春樹さんや文学者たちの動き方への批判も小声で語られている。