「イスラーム国」の脅威とイラク の感想

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タイトル「イスラーム国」の脅威とイラク
発売日販売日未定
製作者酒井 啓子
販売元岩波書店
JANコード9784000610087
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

イスラーム国という事象を、実にタイムリーに、また包括的に報じています。
11月の時点までカバーしてくれるのも、最新の情報を取り入れており、ありがたい。
事実経過を細かに分析しています。イラクの政治状況の分析は、日本の新聞の政治欄なみです。
各分野の専門家がその分野について、素人を念頭において、かみ砕いて解説しています。
他方で、歴史背景への目配りもよく、これだけの広さ深さと明解さはやはり、
長年、中東を専門に研究したひとたちだから書けたものと感じました。
シーア派とスンナ派の対立の根深さもようやく見えてきました。
一神教、偶像拒否ということがイスラムでどのように重大視されているか。
イランの関わり方の微妙さもていねいに書かれています(ややイラン寄りの見方か)。

イスラーム国の出現によって、国際情勢、あるいは現代社会のあり方への基本的な問題提起、
国家は西洋的な国家だけではない、というイスラム原理主義、
その神髄に迫る熱意をひしひしと感ずる本です。
内容といい、出版の時期といい、30代の二人の編者のバイタリティーによるところが大きいと思いました。

あえて注文をつけるとすると、地図を最初から呈示してほしかった、人名が複雑で、
索引などの配慮がほしかった。

イスラーム国は、日本を含む、民主主義を標榜し・物質的な豊かさを謳歌する現代社会に対する
大きな異議申し立てであることを痛感しました。

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岩波書店から発売された酒井 啓子の「イスラーム国」の脅威とイラク(JAN:9784000610087)の感想と評価
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