新釈 遠野物語 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル新釈 遠野物語 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者井上 ひさし
販売元新潮社
JANコード9784101168074
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

本など読まない子供でしたが、高校生の頃なにげなく手に取った
昔話のような装丁のこの本は、私を一気に小説好きにしてしまいました。

大学を休学して国立療養所でアルバイトしている主人公が、狐穴の近くの岩屋に住む
犬伏老人から昼休みに聞く怪異譚、という設定の短編集です。
どの短編もどれがお薦めと言えないくらい十分楽しめますが、
私はちょっと悲しい河童との交流を描いた「川上の家」や
狐つきの娘およねを妻にする「狐つきおよね」、沼の主の大鰻の腹から赤飯が出る「鰻と赤飯」
がたまりません。

もう何度も読みましたが、数年経つとまた読みたくなる希有な本だと思います。
ほんものの遠野物語もすばらしいですが、楽しめるのはこちらでしょう。

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