Gift from the Sea の感想

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参照データ

タイトルGift from the Sea
発売日販売日未定
製作者Anne Morrow Lindbergh
販売元Chatto & Windus
JANコード9780701219222
カテゴリ » 洋書 » Formats

購入者の感想

1955年(昭和30年)に出版された名著、『海からの贈物』の原著。
日本語訳としては吉田健一訳と落合恵子訳がある。
自分は吉田版を手元に置きながら、この原著を読んだ。

原文は、きびきびとした簡潔な英語で、語彙もそれほど難しくはないが、
すっと頭に入ってくるようなものではない。悪文というのではなく、とても硬派で論理的。
女性が浜辺で書いたエッセイです、というよく日本で見かけるような軽い作品ではない。

だから吉田健一訳と原文とでは(文意は当然一致しているが)、違いが大きい。
原文をたどっていくと、著者の女性的な大らかさや温かさ、ハンサムな人柄を、文章の向こうに感じることができる。
(それを知っていただくには、冒頭の一段落分、13行をここに引用すればいいのだが)

読み進めるとすぐに、彼女のなんともいえない心情に包みこまれるような読書体験になる。
14行目に入ると、気分はかなり昂まり、彼女が書いていく浜辺の旅に同化している。

第1章「The Beach」のラストも見事で、読者は、2冊の優れた書物(原作と邦訳)を手元で味わう幸福を知る。

「One should lie empty, open, choiceless as a beachwaiting for a gift from the sea.
 我々は海からの贈り物を待ちながら、浜辺も同様に空虚になってそこに横たわっていなければならない」

その彼女の文章を読み、吉田健一訳で確認していくと、そこに知的に成熟した大人の男がいることを感じ、
それはなんとも(こういう言い方が適しているのか)艶っぽい。

自分はこの本の導入を、日野原医師の著書で得た。リンドバーグ夫人によるこの本の存在は知っていたが、
長く読む気になれなかった。日野原氏はこう書いていた。
「リンドバーグ夫人は50歳になった時に、”自分はこれから中年になるから、今後の人生を考え直したい”と

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