アメリカはイスラム国に勝てない (PHP新書) の感想

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タイトルアメリカはイスラム国に勝てない (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者宮田律
販売元PHP研究所
JANコード9784569823638
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

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購入者の感想

本書の著者は、「中東」やイスラム世界に関する国際情勢でテレビ等でも時折解説やコメントで拝見する専門家のようで、本書の内容や筆致にもイスラム世界、特にその中心をなす「イスラム国」及び周辺地域に対する認識や分析が非常にきめ細かい印象を受ける。タイトルにも一部表象されているが、本書の趣旨は『アメリカ』の「中東」政策、殊に「イラク戦 争」、「アフガン戦 争」、そして近年「中東」ないしイスラム世界に対して、複雑な利害関係と厳しい国際情勢をもたらしている「イスラム国」に対する外交(軍事)政策の失敗や独善を実証的、分析的に考察・批判するものと言って良い。勿論、右考察・分析において、「イスラム国」を取り巻く周辺国の様々な思惑(「シーア派」と「スンニ派」の複雑な教義・宗派対立、サウジアラビアとイランの対立、サウジアラビアの「イスラム過 激 派」への経済的支援)、イスラエルとアメリカの関係と「中東」諸国への影響(イスラエルの独走とアメリカの「ダブルスタンダード」、アメリカとイランの協調傾向)など、非常に細かい情況分析が興味深い内容となっている。但しトピックが幅広くなっただけに、著者の主張(対「イスラム国」政策の日本のあるべき立ち位置などーー第7章では深入りせず「人道的支援」に限定すべきとする)が稀薄(より端的には“月並み”)になった感は否めない。

 他のレヴュアーの方も指摘されていますが、このような形式の新書を出版するタイミングというもは、
 実に難しいものだということを実感させられました。
 今話題になっている、日本人の人質、後藤健二さん、ヨルダンのパイロットとサジダ・リシャウィン・死刑囚との人質交換
 の話も出てきていませんし、イスラム国にどうやら内部分裂があるようだ、のような最新情報も挙げられていません。
 その点は、割り引かなければならないと思います。
 アメリカの最大の問題は、ヴェトナム、アフガンでの失敗をまったくと言っても顧みていないということでしょう!
 イラクでフセイン一派を駆逐したのはいいとしても、シーア派を優遇し、スンニ派をを冷遇し、離反させ、そのため、
 イスラム国の中枢は、フセインの残党の軍人、政治家、公務員だと言われています。
 また、彼らは残虐な手法で、内部を統治し、対外的には自爆という処方を用いて恐怖を与えています。彼らには戦略があるのです。
 しかも、石油の密輸(トルコ、シリア、等)、身代金、支援者からの資金援助、不動産ビジネス、等で資金的にも豊かだと言われています。
 しかし、最近の原油価格の落下、米軍の空爆で資金は細っているとも言われています。
 米国のジレンマは、イラク政府への軍事援助が全くと言っていいほど功を奏していない事です。
 腐敗した政府には、腐敗した軍隊しか生じさせないのです。そして、イスラム国がシリア、イラクにまたがっていること。
 米国がよりを戻そうとしているイランは、イラクと、シリアでは、180度考え方が違うのです。
 さらに、クルド、そして、米国のイスラエル優遇政策、様々な要因が重なって、米国は相当苦戦しています。
 そして、それに、輪をかけるオバマの策のなさ・・・・・・、
 本書は、最新の情勢が入っていないため、イスラム国の戦略を評価し過ぎのように思いますが、
 米国の無策ぶりをよく指摘していて、日本の取るべき道筋も示しています。
 しかし、これも、これからの情勢次第では大幅に変わる可能性も大いにありうります!!

本書の著者は、「中 東」や「イ ス ラ ム」世界に関する国際情勢でテレビ等でも時折解説やコメントで拝見する専門家のようで、本書の内容や筆致にも「イ ス ラ ム」世界、特にその中心をなす「イ ス ラ ム 国」及び周辺地域に対する認識や分析が非常にきめ細かい印象を受ける。タイトルにも一部表象されているが、本書の趣旨は『アメリカ』の「中 東」政策、殊に「イ ラ ク 戦 争」、「ア フ ガ ン 戦 争」、そして近年「中 東」ないし「イ ス ラ ム」世界に対して、複雑な利害関係と厳しい国際情勢をもたらしている「イ ス ラ ム 国」に対する外交(“軍 事”)政策の“失 敗”や“独 善”を実証的、分析的に考察・批判するものと言って良い。勿論、右考察・分析において、「イ ス ラ ム 国」を取り巻く周辺国の様々な思惑(「シ ー ア 派」と「ス ン ニ 派」の複雑な“教 義・宗 派”対立、サウジアラビアとイランの対立、サウジアラビアの「イ ス ラ ム 過 激 派」への経済的支援)、イスラエルとアメリカの関係と「中 東」諸国への影響(イスラエルの独走とアメリカの「ダブルスタンダード」、アメリカとイランの協調傾向)など、非常に細かい情況分析が興味深い内容となっている。但しトピックが幅広くなっただけに、著者の主張(対「イ ス ラ ム 国」政策の日本のあるべき立ち位置などーー第7章では深入りせず「人 道 的 支 援」に限定すべきとする)が稀薄(より端的には“月並み”)になった感は否めない。

このページの上の「商品の説明」にあるように、本書は「『イスラム国』が台頭した背景や最前線の活動を解説するとともに、オ バ マ 政 権 の 中 東 政 策“失 敗”の要因を明らかにし、いよいよ 混 迷 を深める 中 東 情 勢を平易にかつ鋭く分析する」のが中心となるが、著者自身はその筆致からもアメリカの「中 東 政 策 の 失 敗」を「オ バ マ 政 権」のみに観ている訳ではなくて、「ブ ッ シ ュ 政 権」以来の「イ ラ ク」や「ア フ ガ ン」への“軍 事 介 入”、イスラエル支援外交の「ダブルスタンダード」などの遠因も指摘している(第2〜4章)。ただ本書を読む限り、「イ ス ラ ム 国」台頭と「イ ラ ク」及び「シ リ ア」の“混 迷 と 戦 闘”は、偏にアメリカの政策の「失

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