ただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫) の感想

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参照データ

タイトルただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫)
発売日販売日未定
製作者ランス・アームストロング
販売元講談社
JANコード9784062760867
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

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精巣がんからアスリートとして奇跡の復活をとげ競技界最高峰のツール・ド・フランスを前人未踏の7連覇。
希代の自転車選手ランス・アームストロングの奇跡の物語…

と第1刷発行時(2000年)に手に取った人はそう思っていたはずです。
原題は”It’s Not About the Bike”。邦題はごらんの通り。マイヨジョーヌとは簡単に言うとツール・ド・フランスで1番になった選手だけが着られる黄色い上着のこと。王者という名誉をそのまま指しています。復活直前にLIVESTRONG というがん患者と家族のための支援団体を立ち上げています。邦題の意図はおそらく彼は自分のためだけに走っているのではない、と言いたかったのでしょう。

自分が話すのは期待される自転車のことばかりじゃなくて、病気の自分や気弱な自分のことも話すよ、という昭和のアイドル雑誌みたいなプロローグで始まります。

先に申し上げておくとただひとつ正しく評価できるのは精巣がんの発見から治療が完了するまで、この経緯に至る彼のまっすぐな態度は見習うところがあるでしょう。死の恐怖と戦いながらただ出来ることをし、時に気弱に、時に八つ当たりをしつつ治療が終わってもまだ不安なままの見切り発進という心情の吐露は人として共感させられます。これだけ、です。この場合4から6章だけ読みましょう。

が、今から読むのなら見どころは別にあります。あくまで私見ですが、この本は読み終えると前述の「がんと戦い生還したうえに1人のアスリートが成し遂げた奇跡」ではなく

・息子べったり&マザコン共依存親子の半世紀(全編この調子。病気のときは分かるんだけど…)
・当人も側近もちょっとDQNくさい(やっぱり全編この調子)
・なので、みんなのおかげさ、と文章では言いつつ思い通りにならないことに噛み付く
・Sally Jenkins さんという人が代理ライターらしいが、病気のところであれだけ気弱なことを描写しておきつつ、最後の章では自分を信じ抜くことだ!とか物語としては整合性がない
・さらに代理ライターのペンは進みドーピング問題を断罪するランス

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