フィボナッチ―自然の中にかくれた数を見つけた人 の感想
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参照データ
タイトル | フィボナッチ―自然の中にかくれた数を見つけた人 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ジョセフ ダグニーズ |
販売元 | さえら書房 |
JANコード | 9784378041261 |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学 |
購入者の感想
中世イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチの半生(?)を描いた子供向けの絵本。D’Agnese, J. & O’Brien, J. 2010. "BLOCKHEAD: The Life of Fibonacci". Henry Holth & Co.の翻訳。
つい「数」について想いを馳せてしまう少年フィボナッチは、街の誰からも――クラスメートからも、教師からも、そして、父からさえも――「のうなし」と呼ばれていた。地中海貿易を生業としていた父の下、様々な異国の地を訪れたフィボナッチは、インド・アラビア式の記数法をヨーロッパに伝え、自然の中に隠された数列・フィボナッチ数列を発見する…。
人物伝というよりも、心から熱中することのできる対象をもつことの素晴らしさと、誰にも評価されないときに自分の味方になってくれる友人のかけがえのなさが、2大テーマとなっている。ほぼ全てのページにフィボナッチ数列が隠されており、「フィボナッチ数列が自然の中に溢れている」ことを実感できる作りになっている。
これまで、この数列のいったい何が数学者たち(や数学愛好者たち)を魅了するものなのか、いまいちポイントをつかめずにいた。本書を眺めていて、それが自然物であれ人工物であれ、「一定のペースで成長していくもの」に必然的に現れる数列であることがよくわかった。そして、「それは神が秩序立ててこの世界を作った証拠なのだ」と思うことができるなら、震えるほどに感動する発見だろうこともよくわかった(これを「自然界に隠された秩序の美しさに触れる感動」だと考えれば、それこそまさに「科学の深遠に触れる感動」でもあるだろうと思う)。
ちなみに、フィボナッチとは「ボナッチの息子」という意味のようだ。レオナルド・フィボナッチは「ボナッチの息子のレオナルド」。
つい「数」について想いを馳せてしまう少年フィボナッチは、街の誰からも――クラスメートからも、教師からも、そして、父からさえも――「のうなし」と呼ばれていた。地中海貿易を生業としていた父の下、様々な異国の地を訪れたフィボナッチは、インド・アラビア式の記数法をヨーロッパに伝え、自然の中に隠された数列・フィボナッチ数列を発見する…。
人物伝というよりも、心から熱中することのできる対象をもつことの素晴らしさと、誰にも評価されないときに自分の味方になってくれる友人のかけがえのなさが、2大テーマとなっている。ほぼ全てのページにフィボナッチ数列が隠されており、「フィボナッチ数列が自然の中に溢れている」ことを実感できる作りになっている。
これまで、この数列のいったい何が数学者たち(や数学愛好者たち)を魅了するものなのか、いまいちポイントをつかめずにいた。本書を眺めていて、それが自然物であれ人工物であれ、「一定のペースで成長していくもの」に必然的に現れる数列であることがよくわかった。そして、「それは神が秩序立ててこの世界を作った証拠なのだ」と思うことができるなら、震えるほどに感動する発見だろうこともよくわかった(これを「自然界に隠された秩序の美しさに触れる感動」だと考えれば、それこそまさに「科学の深遠に触れる感動」でもあるだろうと思う)。
ちなみに、フィボナッチとは「ボナッチの息子」という意味のようだ。レオナルド・フィボナッチは「ボナッチの息子のレオナルド」。