定本 黒部の山賊 アルプスの怪 の感想

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アルプスの怪なんて副題なので、恐怖アンソロジーを期待したのですが、
もっと面白く読みました。

どちらかというと　民俗学の資料的読み物かと言えましょう。
ホントに山賊の生活について生き生きと表現してあって、
冒険小説のようでし・・・いや、紛れもなく冒険ものです。
気取りもなく著者には好感がもてますよ。

読めば、わかります。三俣山荘、三俣蓮華岳、そして、雲ノ平へ行きたくなります！

先般、念願かなって、雲ノ平山荘へ足を運びました。

なんと！伊藤正一さんご本人に、お会いすることが出来ました！
よわい90歳過ぎということですが、奥
様共々、人格者で感動しました！

レビューの話がそれましたが、本の内容は、ノンフィクションであり、黒部の秘境での、戦後の話が中心です。

昭和40年前半までは、黒部の山賊はもちろん、怪物、カッパ、熊、化けダヌキ、カワウソなどがうようよいたということが、よく分かります！

そして、超常現象ではないですが、死後の世界、遭難者の呼びかけ、本当にあるんだなと思わされます！　

名著です。読めば分かります！

1994年ブルーガイドセンター発行の新版を所有していますが、写真やエピソードが追加された本書を追加購入しました。
追加されたエピソード（補稿とあとがき、そして数本の寄稿文）は、いずれも本書で語られる古き良き黒部源流の魅力をさらに引き立てるものです。本編は、新版から変更はありませんが、新たに付け加えられたエピソードのために購入する価値がありました。0