歴史が教えるマネーの理論 の感想
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参照データ
タイトル | 歴史が教えるマネーの理論 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 飯田 泰之 |
販売元 | ダイヤモンド社 |
JANコード | 9784478001639 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 |
※サンプル画像
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購入者の感想
1粒で2度おいしい本です。おいしいところ1、基本的なマクロ金融論の教科書的な知識が身につく。おいしいところ2、歴史における経済的なイベント(昭和恐慌、江戸時代の各改革、幕末期の金流出な、第一次大戦後のハイパーインフレなど)の意味を1の基礎知識をベースに理解可能となる。
この2のうち、昭和恐慌に関してはすでに、いわゆるリフレ派(本書の著者も含む)の面々の類書でさんざん書かれていることなので、特に目新らしさはない。一方、江戸時代のほうは、大岡越前の改鋳は武士からも特に批判されることはなかったのに、その後の改鋳はことごとく批判されており、その理由と必ずしも商人にとってはマイナスでない(批判を書くのはもっぱら知識階級である武士なので、なんとなくすべて悪いと考えてしまう。)ことなど、目から鱗の話が書いてあります。
という具合に間違いなくいい本なのですが、雑誌連載が元になっているため、(つまり1回ごとにそれなりのまとまりをもたないといけない制約がある。)おいしいところ1と2が同時進行になっていて、1についての理解のすっきり感に欠けるところ。(各章末のまとめがそれを補ってはいるが)また、歴史と経済の両方に興味があり、かつかなりまじめに金融論を勉強したいと考える読者層がどれくらいいるのかという点での本の販売戦略に疑問があるので、1つ星を減らしました。でも、値段の分の価値はあるので、みんなに読んでほしいと思う本です。0
この2のうち、昭和恐慌に関してはすでに、いわゆるリフレ派(本書の著者も含む)の面々の類書でさんざん書かれていることなので、特に目新らしさはない。一方、江戸時代のほうは、大岡越前の改鋳は武士からも特に批判されることはなかったのに、その後の改鋳はことごとく批判されており、その理由と必ずしも商人にとってはマイナスでない(批判を書くのはもっぱら知識階級である武士なので、なんとなくすべて悪いと考えてしまう。)ことなど、目から鱗の話が書いてあります。
という具合に間違いなくいい本なのですが、雑誌連載が元になっているため、(つまり1回ごとにそれなりのまとまりをもたないといけない制約がある。)おいしいところ1と2が同時進行になっていて、1についての理解のすっきり感に欠けるところ。(各章末のまとめがそれを補ってはいるが)また、歴史と経済の両方に興味があり、かつかなりまじめに金融論を勉強したいと考える読者層がどれくらいいるのかという点での本の販売戦略に疑問があるので、1つ星を減らしました。でも、値段の分の価値はあるので、みんなに読んでほしいと思う本です。0