学問のすゝめ (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトル学問のすゝめ (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者福沢 諭吉
販売元岩波書店
JANコード9784003310236
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門

購入者の感想

福沢諭吉の「学問のすすめ」は、冒頭の「『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』といえり。」は有名で知らない人は殆どいないであろう。しかし、全文を読んだ人は少ないのではないだろうか。かくいう小生もその一人である。

西洋の衝撃のもとに明治維新が実行され、国民国家形成が喫緊の要事となった。ここに初めて誕生した国民(士族を含めて平民)は、徳川時代のように“お上”に従っていればよいというのではなく、独立した国民としてふるまうことが求められ、その結果、国家の独立も達成される。「学問のすすめ」は狭い意味での勉強・学問のすすめというより、維新後の新しい国民(庶民)の生き方(勤労、倫理)の格好の教科書というにふさわしい。中村正直のスマイルズ「西国立志編」(生き方の見本が示されている)と並んで、明治初期のベストセラー書となったそうであるが、庶民にそれを受け入れるだけの土壌が江戸末期にあったともいえよう。国家と国民という概念に“揺らぎ”も散見される現在、もう一度、読んでみる価値があるのではないか?

本書は伊藤正雄氏による完璧な校注がなされており、原文にないルビや句読点を付いて、とても読みやすい。段落ごとに丁寧な注がついており、中学生にも十分、読んでかつ理解することができよう。さらに巻末には長文の解説と年譜があり、これから福沢諭吉を勉強してみたい人には好都合である。

昔の文章が、読み難かったので現代語訳でと思いましたが、どうも書き換えがあるようです。
福沢先生は、はっきりとどこの国か書いているのに「ある国」と表現されていたり、意味をゆがめて書いている箇所がありました。
はっきり言って、私的には許せる行為ではありません。他の本でも勝手に書き換えられているものが多々あるのでしょうね。
初版本の価値が、やっとで分かりました。いろいろな『事情』があるのでしょうが、ゆがんでいく本を見るのは悲しいです。
どんな表現でも、その本が書かれた当時の情勢を知ることにつながるので隠すことではないでしょう。
「なか見!検索」で見た範囲でもこれでは、この本に読む価値はないでしょう。
これからは、他者の手が入った本は、気を付けようと思わせてくれる本です0

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