競争と公平感―市場経済の本当のメリット (中公新書) の感想

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タイトル競争と公平感―市場経済の本当のメリット (中公新書)
発売日販売日未定
製作者大竹 文雄
販売元中央公論新社
JANコード9784121020451
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

著者の前著経済学的思考のセンス―お金がない人を助けるには (中公新書)の続編というような感じの本。
タイトルは『競争と公平感』となっているが、「公平感」に関する内容は前半1/3ほどで、全体としての統一性や主張というよりは話が散漫に飛んでいく感じ。
なので、経済関連エッセイ集として読むべきだろう。

個人的には、前半の公平性に対する考え方の分析などは非常に面白いと思った。
日本人は、「市場経済で人々はよりよくなる」と考える人は主要国中最低なのに対し、「貧しい人の面倒は国が見るべき」と考える人も主要国中最低というの(p6〜8)は、非常に興味深いと思った。

ただ、結局「市場のメリット」を「効率性」の観点から語ろうとしている構図なので、経済学者の前提(判断基準)から市場を擁護するという、有効性の低い議論になっているのは残念な印象。
重要なのは「なぜ効率性なのか」「効率よりも他に守るべきもの(人々の権利とか)があるのでは」という議論であり、市場や効率性を擁護するなら、そうした論への堅実な反論をしてほしかった。

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