英語耳ボイトレ 発声術を学べば一発で通じる、聞き取れる の感想

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以前からアメリカ人の声を直接聞くと、確かに声の響が日本人とは違うと思っていました。
だから英語の習得には発声が大事だという内容には納得が出来ます。
この本ではアメリカ人と日本人、二人のボイストレーナーが関わっているが、どちらも腹式呼吸を推奨している。
しかし、ちょっとまって。アメリカ人は普段から腹式呼吸で話してるってことなら、なぜアメリカのボイスレナー達、とりわけ歌のコーチはアメリカ人に腹式呼吸を指導するのでしょうか？意味が分かりません。

40分のCDブックで、本を読まなくてもCDだけを聞きながら練習できる内容。156ページからなる本の重要な部分はCDの中で語られている。よって、本文は読まなくてもいいのだが、本文は数時間で通読可能。１）音節を重視していること、２）各母音と子音が解説されていること、３）ボイストレーニングの方法が書かれてあることの３点がユニーク。問題はCDと本文の分量が少なすぎること。解説では100回ほど繰り返して練習することを薦めているが、内容は歌などが入っていて楽しいとはいうものの、100回も繰り返すほどには魅力的ではない。どれほどの読者が100回繰り返せるかは疑問。上記の３ポイントの重要性を感じた読者が、それぞれの専門書やCDブックなどに、各人の必要に応じてすすんでいくための入門書としてはよいかもしれないが、この本一冊では、上記の３点のいずれの習得も中途半端に終わる可能性があると思われる。このCDを100回聞くより、それぞれのポイントを重点的に扱った教材を５回でも聞くほうが効果的なのではという疑問は残る（たとえば、ボイストレーニングならRoger Love’s Vocal Power: Speaking with Authority, Clarity and ConvictionなどのCD）。このCDだけで発音も、リスニングも、さらには健康促進と脳の発達にもよいと書かれているが、理想が高すぎて、虻蜂取らずの印象はぬぐえない。