英語上達12のポイント の感想

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タイトル英語上達12のポイント
発売日販売日未定
製作者門田 修平
販売元コスモピア
JANコード9784864540551
カテゴリジャンル別 » 語学・辞事典・年鑑 » 英語 » 学習法

購入者の感想

英語学習法に関してはこれまでいろんな本を読んできましたが、門田氏の本がが一番科学的根拠に基づいて説明しています。
どのような手順で言葉を習得するか、母語話者と外国語習得者の違いなど様々な視点で執筆されています。
内容はとても濃く、私は大学院で英語教育を専攻していたのもあって興味深く読ませていただきました。
しかし、読んでいる中で専門用語や研究の背景を知らない人はかなり難しいだろうなと感じました。
英語の点数が上がらずに伸び悩んでいる中学生や高校生が読んでもなんのことかさっぱり分からないと思います。
内容は文句なしに良いものなので、英語を教えている先生方にはぜひ読んでいただきたい1冊です。

中身は「学習」の科学です。
学習者の参考になるのはもちろん、教育者にも政策当局にも参考になるはずです。
伝統的な訳読スタイルの顕在学習が「使える英語」にスムーズに繋がらないのはなぜか。
顕在知識を潜在化・自動化に繋げる方法論として、何が有効か。
実証研究の成果がひたすら列挙されており、中立性が感じられるのは好感が持てます。

興味深いところでは、「英語脳・英語耳は神話」との項目があり、根拠が見いだせないとしています。
また、「臨界期」を過ぎてからトレーニングを始めてもネイティブ並みの発音ができるようになるとの研究も示されています。

ちなみに誤植は多いです。(特に図の部分)

著者はシャドーイングの有効性を強調しています。
シャドーイングが内的リハーサルに直結し、潜在学習になるというのは感覚的にしっくり来ます。
ただ、学習法としては以下のような難点があるように思います。
1.わからないものをやっても意味がないので、自分に合ったシャドーイング教材を継続的に見つけなければならない。
2.シャドーイングだけでは語彙は増えない。顕在学習を併用しなければ進歩の速度は限定的なものになる。
3.そもそもシャドーイングばかりやっても楽しくない。

実際問題として、学習は直線的に進むものではありません。
・初心者がいきなり学習できるものは限られ、従って低速でしか進歩できない。
・低速でしか進歩できないから、学習できることもあまり増えない。
・学習できることが急には増えないから、進歩がスピードアップしない。
結局螺旋状にしか進歩のしようがないわけです。
・ぐるっと一周回って10センチ前進
・次の一周で20センチ前進
・次の一周で40センチ前進
そんな感じで1万メートル先まで行かねばならない。
一周で進む幅が問題なのではなく、幅が増加していく加速度を十分確保できるかがカギになります。
シャドーイングだけで顕在学習をおろそかにしては加速度は十分確保できない。
本書にもそんな記載があります。

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