夏美のホタル (角川文庫) の感想

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タイトル夏美のホタル (角川文庫)
発売日2014-08-23
製作者森沢 明夫
販売元KADOKAWA / 角川書店
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購入者の感想

タイトルからは想像できない切り口から始まるので面食らったが
過不足ない文章力によって読み手にイメージが伝わってくるので
安心感を覚えながら、次章からの本編へと読み進めた。

まばゆい盛夏ならではの活き活きとした楽しい日々
終わりゆく晩夏に漂う物寂しさ。

楽しかった夏を思い出すかのように、秋へ冬へと季節が変わっても
主人公たちと田舎の縁は途切れずに続いていく。
前半でも目を潤ませ、本の真ん中ぐらいでは目尻を拭った。
結末も美しく、情景が目に浮かぶ。

この作家の作品で最初に取ったのがこれだったので
苺のもっとも甘い先っぽから食べてしまったような印象。
(他のもいい本なんだけど)

普段は小説を読まない母に渡したら、二日で読み終えてしまった。

著者の作品にはまって今までに何冊も読んだ中で私にとっては一等賞♪
生きていく中で大切なものを教えてもらった気がします。

いつもにこにこしていて、この人って悩みなんかないんじゃない?って思われている人だって色んなものを抱えて生きている。
本文に出てくる地蔵さんという笑顔の優しいおじいさんとヤスばあさんは二人でたけ屋という雑貨屋さんを山奥で営んでおり
そこで触れ合う若い二人のカップルと仏師のお話。
著者の本の中にはいつも目に浮かんでくるような自然が溢れていて、こんな夏休みを過ごせたらいいなぁっと熱望してしまうほど。
本の中にひとたびどっぷりつかると、まるで映画館にいって映画を観ているような感覚で自分が本の中に入ってしまいます。
そして、本の中で語られる言葉の数々がとても元気をくれるんです。

人間は誰だって幸せを求めていて、でも人と比べてしまって何も見えなくなってしまったり。
そういう当たり前にだれもが感じているようなもやっとした気持ちに
答えをくれる本なんだと感じました。
私は、すごくすごくしずくまみれになりました。
共感できる気持ちが自分の中にあったからかもしれません。
人は必ず出逢って別れる。はじまればおわる。
それは寂しくて悲しい事だけど、そこからうまれて繋がって行く思いもある。
そういう事を気づかせてくれて、前に進んでゆく力を与えてくれる。
たんぽぽはきれいに花を咲かせた後に、
綿毛をふわふわととばして、また次のキレイな花を咲かせる。
決して注目される事がない雑草でも、きれいだって気づいて足をとめてくれる人もいる。
踏まれても少々茎が折れてもしっかり根付いて生きている。
そして命は繋がって行くんだ!!!
心が傷ついている人程、しみる本だと思います♪元気の薬をどうぞ♪

まず最初にことわっておきます。私は本が好きですけれども、これまで自己啓発やスキル、経済書ばかりを読んできて、小説を読んだことがほとんどありませんでした。映画もテレビドラマもほとんど見ません。

ある時、この本のタイトルをネットで見て、これは縁のある本だと思い、欲しいものリストに入れておきました。関連で出てくる「大事なことほど小声でささやく」を先に書店で目にして購入し、ほぼ初めての経験の様に意識して小説を読みました。実際にはミニストーリーだったのですけれど、とても素直に入ってきました。

そして、関連するレビューからこの本が気になり、実際に書店で探して軽く目を通してから購入しました。

最初、一気に1/3ほど読みました。美しい情景、細やかな描写、小説ってこんなに目の前に景色を浮かべさせてくれるものなんだと思ったところで、話の展開から胸騒ぎがしてあるとき読み進められなくなりました。その残りを今日、仕事の移動中に読んだのですが、行きも帰りもずっとハンカチを片手に涙していました。悲しいのではなく、懐かしく、優しい、くすぐったい感じが感じられて涙が止まらなかったのです。

正直、これまで、小説が嫌いでした。作られたストーリーを読んで一喜一憂してどうする?そんな風に思っていたからです。しかし、この本は映画を見るかの様に情景を美しく描いてくれました。これまでの私が感じていた小説嫌いを一気に吹き飛ばす作品でした。

小説好きの方にはどうなのか分からないですが、とても素晴らしい内容で私はこの本に出会ってとても嬉しく感じています。

森沢さんの小説の世界が好きな人は是非読んで欲しい作品です。
森沢さんの優しい世界が好きな人はきっと本当に優しい人だろうな、と思います。
森沢明夫ファンクラブがあれば是非参加したいです。きっと気の合う友達ができると思うからです。

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