表現者 2014年 03月号 [雑誌] の感想

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参照データ

タイトル表現者 2014年 03月号 [雑誌]
発売日2014-02-17
販売元ジョルダン
JANコード4910177050349
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 文芸・総合 » 総合

購入者の感想

『保守論客が説く「全体主義」の本質』 座談会

よく使われる「全体主義」という言葉を改めて定義、解釈することで、国家は国民が向かえるような理想をつくることが
出来るかどうかを考えるという非常に面白い座談会です。
座談会の中の西部さんの、国民国家が理想を掲げ、その「未来への理想」を、その国の過去の歴史を再び呼び起こすこと
により現代にまでつなげてみせ、日本が国民国家一体となって目指す理想、すなわち「日本の国柄」としてプロパガンダ
していけば、現実的なものばかりではない、生きるに値する国家ができるかもしれない、という主旨の発言が、僕にとっ
て最も印象に残りました。
国民国家として「全体主義」を少しでも前向きに捉えることが、実践的でかつ魅力的な議論も生み、国民も再び理想を追
い求めることができるようになる可能性があることを考えると、「全体主義」という言葉も、それを批判的に捉えるばか
りではなく、ある程度は肯定的に捉えてもいいのではないかと思えました。
それと、正義、または理想のぶつかり合いであった戦争が、戦争のテクノロジー化により、理想を求めるものではなくな
り美しさを失う、という三浦さんの指摘も鋭いと思いました。
いかに平和の中で理想を掲げることができるかということは、非常に重要なことだと思います。

『全体主義の二つの起源」 柴山圭太

柴山氏は、グローバル化が推し進められている現在の世界は、20世紀前半の過剰なグローバル化が各国で全体主義を引き
起こした状況と非常に似ているとしつつも(柴山氏は、ドイツなどに限らず、当時はアメリカなど多くの国の経済政策も
全体主義的であったとしています)、先進国では現代の民主主義により、目に見える形での全体主義は生まれないだろう
とし、現代は社会不安の増大がグローバリズムへの反動となるのではなく、むしろよりいっそうのグローバル化を促進し
ていると指摘しています。
このとどまることを知らない過剰なグローバル化が、どのようなかたちで終焉するのかと考えると、ゾッとします。

『全体主義とナルシシズム」

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