ROBOCON Magazine (ロボコンマガジン) 2014年 11月号 [雑誌] の感想

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　本号の表紙ともなっているマルチコプターは「特集2：飛行ロボット最前線」に対応するものです。この特集では世界のマルチコプターの開発の現状と制御などの技術解説、そして千葉工業大学の「マルチロータヘリ」、あるいは「ミニサーベイヤー」を中心に技術開発とその適用を解説するもので時宜を得た特集といえます。なお、特集で「マルチロータヘリ」という用語が用いられていますが、千葉工業大学で使用の名称で一般的にはマルチコプター（Multicopter or multirotor）を用います。
　「特集1：ロボットマイスターが薦める！ 読んでおくべきロボット本50選」は「肝心の『ロボコンマガジン』の読者層を十分考えないで選んだのでは？」となってしまいました。「読んでおくべき~」と書く以上、ロボットの基礎知識を得るための本、応用を理解する本などと、体系的に構成する必要があります。しかし、このような配慮はなく、近年発行されたロボット関係のとんがった本が多く紹介されています。特集のタイトルとその内容に乖離があります。ロボット工学は総合工学です。レビュー者なら日本ロボット学会編『新版ロボット工学ハンドブック』を50選の１冊にあげます。このハンドブックは本文の前に「各編の内容の紹介」としてロボット工学を支える技術、そして応用などについてわかりやすく書かれていて、ロボット工学の全体像を理解するのに参考となります。