鑑定士と顔のない依頼人 [Blu-ray] の感想

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監督は「ニューシネマパラダイス」や「海の上のピアニスト」の
ジュゼッペ・トルナトーレ。音楽はもちろんエンニオ・モリコーネの
おなじみのコンビ。この作品はイタリアのアカデミー賞である
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の２０１３年の作品賞、監督賞受賞作品です。

主演はジェフリー・ラッシュ。監督が「英国王のスピーチ」の彼の姿を観た後、
年齢が少し若すぎるが、主人公にピッタリだと思いオファー。
劇中では美術品の鑑定士であり、美術品のオークションをするオークショニアでもあり、
短い時間の中でスリリングな展開をうまく裁く姿は見どころの一つ。

この作品の公開当時は２回観ることにより見方が変わることを売りにしており、
キャッチコピーは「一度目、美しいワナに絡みとられ、二度目、全ては一転する」。
私の個人的な意見ですが、実際に２回見るとバットエンドにもハッピーエンドにも
見える作品です。

予告編に顔のない依頼人の顔が写っていますので、予告編は観ないでください。
できれば、何も情報を入れないほうが楽しめます。話自体はとても難しい話では
ありません。また、この作品はあらすじを読むとミステリー扱いですが、
ミステリーとして観ると不満に感じてしまう可能性がありますので、
プラスアルファとして本当の愛を初めて知る老紳士の映画として観ること
をおススメします。

２０１２年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞でノミネートされていた
「ローマ法王の休日」は、予告編と映画の内容の違いやラストの好嫌で賛否のある作品でした。
今作もラストの解釈により賛否の分かれる作品です。
しかし、他人と語り合いのある作品でもあります。

おススメです。