ぐうたら旅日記―恐山・知床をゆく の感想

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タイトルぐうたら旅日記―恐山・知床をゆく
発売日販売日未定
製作者北大路 公子
販売元寿郎社
JANコード9784902269574
カテゴリジャンル別 » ノンフィクション » 歴史・地理・旅行記 » 紀行文・旅行記

購入者の感想

 北海道の大酒飲みライター・北大路公子の旅行記、というミスマッチな本。

 『生きていてもいいかしら日記』や『頭の中身が漏れ出る日々』を読んでいると、キミコさんは、非常に狭い行動範囲の中で、ほぼ毎日、昼から深夜にかけて酒に溺れている人のように見受けられる(すごい偏見で申し訳ない)。なので、彼女が旅に出るという積極的な行為に驚くのだが、結局、自分でしたのは荷造りだけ、旅そのものは仕切り上手な同行者が全部お膳立てし、旅程も全部同行者が運転する車に乗って、「免許証を持ってきたから運転代わるよ」と言いながら、すぐにビールを飲んでしまって運転できません、という無頼な旅行者であるのはさすが。

 そもそも、これほど「旅情」というものに無縁な旅行記がかつてあったか、という本である。北海道民が北海道(と恐山)を旅行するというわけなので、遠い所に行く感覚はなく、「泊りがけの大人の遠足(あるいは宴会)」に終始するのだが、そこは自分をネタに笑わせる文章を書かせたら日本で5本の指には入るキミコさんだもの、爆笑また爆笑の楽しさである。圧倒的な酒量に肝臓が耐えられるかという問題はあるが、ぜひ一度同行したいものだとかなり本気で思う。

 まあ、旅行記に関係ないショートショートが収録されているのは、ちょっと余計かな。
 あと、『生きていても…』や『頭の中身が…』の愛読者としては、キミコさんの両親が登場しないのは少し寂しい。この本で、キミコさんは旅先なのだから仕方ないけれど。

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寿郎社から発売された北大路 公子のぐうたら旅日記―恐山・知床をゆく(JAN:9784902269574)の感想と評価
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