陽転思考―ほんとうの自分と出会うために の感想

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　東京大学を卒業後、松下政経塾で学んだ小田 全宏氏が、松下幸之助氏やそこから繋がっていく縁に導かれて体験したを元に「自己創造のポイントをまとめた」著書。その総体を表すのが『陽転思考』というコトバ。
　氏の主催するアクティブブレインセミナー（記憶術＋α）をアドバンスコースまで受講したとき、そこで簡単に触れられていたコトバでもある。大事なことである様なのに、触れられ方がとてもあっさりしていて、気になって読んでみた。そうすると、人間学を志す氏の言いたいことが、セミナーの時より少しは分かってきた気がする。
　個人的にためになったことをいくつか。新年度を迎える前あたりから多忙だが、p.68「夜寝る前に、明日しなければならない重要な事柄を六つ書き出しなさい。もちろん、六つ全部できたら申し分ありませんが、そのうち最初に浮かんだ三つは必ず実行しなさい。そうすれば事業も軌道に乗るはずです」というある有名なコンサルタントの発言の引用は、うつになりそうな自分を支えてくれた。
　p.56では「実は私の人生で何が天命なのか、ずっと悩んでいるんです。どうやったらそれがわかるんでしょうか」との問いに「今、やっていることを続けていくのが天命ですよ」と切り返すのも、潜在的に置かれた境遇を言い訳にしていた自分の甘えを断ち切ってくれた気がした。
　1994年の著書で、現在では解釈が違っていたりする部分（例えばニューデリーの鉄棒が錆びない理由）もあるが、ジリ貧の状況を打破してくれる名著。ただ、私はアクティブブレインセミナー受講後に読んだので、この本だけを読まれる方は、その分を差し引いて考えられますように。

セミナーで筆者を知り、考え方に感服する点も多くぜひ学びたいと探してたどり着いた一冊です。人生を良好に導くたもの良い発想ができるかも。