Newton (ニュートン) 2013年 12月号 [雑誌] の感想

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参照データ

タイトルNewton (ニュートン) 2013年 12月号 [雑誌]
発売日2013-10-26
販売元ニュートンプレス
JANコード4910070471234
カテゴリ雑誌 » 科学・テクノロジー » 一般科学 » 天文・物理

購入者の感想

「数学がなければ世界は理解できません。でも、数学だけでは、世界は理解できないのです。数学や尺度、そして文化や宗教にもとづく物の見方の両方が必要なのです」(スウェーデン・カロリンスカ研究所ハンス・ロスリング教授)

Newton Special は「統計の威力」。ビッグ・データの時代を反映した企画です。あくまでも紹介レベルの簡単な特集ですが、正規分布といった統計でおなじみの内容に加え、ネットでインフルエンザのトピックを検索するユーザ数と実際にインフルエンザの症状を示す患者数の間に関連性があるとか、個人情報保護の関係でニュースになったSuicaの利用履歴の分析でわかること、といったような説明があります。また、最初に引用した、TEDのプレゼンで有名になったハンス・ロスリング教授のインタビューが収録されていて、「実は、サンプル数として十分な規模であれば必ず統計学的に有意な差はみちびけるのです」というような話は個人的に印象に残りました。

今月号は、それ以外の特集の方がお勧めかもしれません。ヒマラヤ山脈がかつて海の底だったことを知っている人は多いでしょうが、本書に掲載されている実際の海の生物の化石を見ると、あらためて不思議な気持ちになります。ハッブル望遠鏡は、相変わらず物凄い宇宙の映像を送り続けてくれています。鳥が飛ぶ科学的なメカニズムの解説は丁寧でわかりやすいです。空気の粘性の違いなどから、小さい鳥と大きな鳥で飛び方が違う理由も説明されています。

それら以外の地味なおススメとして、2つの企画を挙げておきます。まずは「食虫植物」。実際に虫を捕らえている画像もあります。外骨格は消化せずにたんぱく質などだけがじわじわと溶かされてゆくのですね。見た目が異なる食虫植物同士でも遺伝的には近縁だったりするそうです。もうひとつは「寄生虫」。清潔になった現代日本ではヒトの寄生虫は昔ほどではないですが、意外に身近なところに潜んでいる寄生虫もいますし、世界的にはいまだにマラリアだけで毎年何十万人の人が亡くなっています。解説は大変よくまとまっています。

今年は日本人の受賞はなりませんでしたが、ピーター・ヒッグス氏をはじめとしたノーベル賞受賞者たちの紹介や、ついに太陽圏を脱出したボイジャー1号の解説もあります。

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