世に棲む日日〈3〉 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル世に棲む日日〈3〉 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者司馬 遼太郎
販売元文藝春秋
JANコード9784167663087
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

井上聞多(馨)のことから、この巻は始まる。いつもながら、司馬作品、出だしが素晴らしい。
最初の数行で、読者は江戸時代幕末の渦中に放り込まれる。
そこから先は、的確な歴史分析+人間論・組織論+人の運命を描写しつくす小説を読む醍醐味を満喫。

高校生の時に読んで、30数年後にまた読んだ。
吉田松陰のことは非常に尊敬しているが、高杉晋作が気になっていたので、この第三巻から。
10代に読んだ時は、冒険活劇としてわくわくして読み進んだ。
幕末の志士たちの行動の鮮やかさと、信じられないほどの劇的展開に心奪われた。
今回再読してみると、志士たちの主張が攘夷論から180度転回して開国論になったり、
藩内が勤王派から一転して佐幕派になったり、長州藩が京都で勢力を誇ったと思ったら幕府軍に攻め込まれたりする、
そうしためまぐるしく激しく動く「時代の変化」が、論理的に緻密に書き込まれていたことに驚いた。
若き日に一度読み、中年になって再読する。そういう楽しみも味わえる小説。

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