ブラック企業完全対策マニュアル (晋遊舎新書 S15) の感想
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参照データ
タイトル | ブラック企業完全対策マニュアル (晋遊舎新書 S15) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 古川 琢也 |
販売元 | 晋遊舎 |
JANコード | 9784863917941 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論 |
購入者の感想
ブラック企業に関する書籍の多くは、ブラック企業の事例、ならびに問題追及といった部分に重点を置いているものが多い。一方でこの書籍はブラック企業に就職してしまった人がどのように行動すればいいのかについて重点的に書いてあるため非常に実践的。身近に激しい働き方をしている人がいる人や、実際にブラックと思われる職場で働いている人に読んでほしい一冊。
P.3に書かれている通り、本書は「ブラック企業の実態を知ってもらうと同時に、それらとの闘い方を知ってもらうこと」を目的として書かれた本です。
本書の長所は、第一に、ブラック企業に関する実情・様々な論点を網羅していることです。本書では、ブラック企業の見分け方・ブラック企業がどのような手口で労働者を追い詰めていくか・ブラック企業に対抗するにはどうすれば良いのか・専門家を頼る際に注意すべきこと・・・などブラック企業について考える際に知っておくべき知識がコンパクトにまとまっています。それでいながら、解説の質も十分担保されています。
第二に、ブラック企業に立ち向かうための術・姿勢が具体的に書かれていることです。この点、今野晴貴さん著の「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」には労働者に「(ブラック企業に立ち向かうために)戦略的思考をせよ」と提言する箇所がありますが、その「戦略的思考」とは何かが本書を読むと伝わってきます。例えば、著者曰く「労基署を動かすにもコツがいる」らしく、闇雲に労基署に訴えることの意義があまり大きくないことが分かります。労基署を動かすには「証拠」が必須なのですが、その「証拠」の集め方にも注意すべきポイントがあることが本書を読むと分かります(ここで、第一の長所を説明した際に「解説の質も十分担保されています」と書いた意味を分かっていただけるのではないかと思います)。労働者が勝手に「これが戦略的な策だ」と思い込みながら企業に対抗しようとしてもあまり意味は無く、専門知に裏打ちされた効果的な行動をとる必要性を実感します。
上記のような長所があり、且つ個人的には特に不満を感じる部分も無かったことから星5つとしました。ちなみに、ブラック企業問題を扱った本として今野晴貴さん著の「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」が有名ですが、この本が「ブラック企業に関するエピソード・ブラック企業を存在させる構造」について力を入れて考察しているのに対して、本書はタイトルにある「完全対策マニュアル」という文言から分かるように、ブラック企業に立ち向かうための具体的な術・姿勢の説明に多くのページ数を割いているという特徴があります。どちらも読めればベストですが、1冊だけ購入するならば各々の関心に沿った本を手に取ると良いと思います。
本書の長所は、第一に、ブラック企業に関する実情・様々な論点を網羅していることです。本書では、ブラック企業の見分け方・ブラック企業がどのような手口で労働者を追い詰めていくか・ブラック企業に対抗するにはどうすれば良いのか・専門家を頼る際に注意すべきこと・・・などブラック企業について考える際に知っておくべき知識がコンパクトにまとまっています。それでいながら、解説の質も十分担保されています。
第二に、ブラック企業に立ち向かうための術・姿勢が具体的に書かれていることです。この点、今野晴貴さん著の「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」には労働者に「(ブラック企業に立ち向かうために)戦略的思考をせよ」と提言する箇所がありますが、その「戦略的思考」とは何かが本書を読むと伝わってきます。例えば、著者曰く「労基署を動かすにもコツがいる」らしく、闇雲に労基署に訴えることの意義があまり大きくないことが分かります。労基署を動かすには「証拠」が必須なのですが、その「証拠」の集め方にも注意すべきポイントがあることが本書を読むと分かります(ここで、第一の長所を説明した際に「解説の質も十分担保されています」と書いた意味を分かっていただけるのではないかと思います)。労働者が勝手に「これが戦略的な策だ」と思い込みながら企業に対抗しようとしてもあまり意味は無く、専門知に裏打ちされた効果的な行動をとる必要性を実感します。
上記のような長所があり、且つ個人的には特に不満を感じる部分も無かったことから星5つとしました。ちなみに、ブラック企業問題を扱った本として今野晴貴さん著の「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」が有名ですが、この本が「ブラック企業に関するエピソード・ブラック企業を存在させる構造」について力を入れて考察しているのに対して、本書はタイトルにある「完全対策マニュアル」という文言から分かるように、ブラック企業に立ち向かうための具体的な術・姿勢の説明に多くのページ数を割いているという特徴があります。どちらも読めればベストですが、1冊だけ購入するならば各々の関心に沿った本を手に取ると良いと思います。