Wuthering Heights (Penguin Classics) の感想

292 人が閲覧しました
アマゾンで購入する

参照データ

タイトルWuthering Heights (Penguin Classics)
発売日販売日未定
製作者Emily Bronte
販売元Penguin Classics
JANコード9780141439556
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

※サンプル画像

購入者の感想

「わたしはヒースクリフなの。あの人はいつもわたしの魂の中にいる、いつだって!」
激しい気性の令嬢キャサリンと孤児ヒースクリフの恋。
嵐が丘屋敷に拾われてきた孤児ヒースクリフは、屋敷の令嬢キャサリンときょうだいのように育つ。だが、キャサリンは、スラッシュ・クロス邸の令息エドガーと結婚することを。逆上したヒースクリフは失踪。数年後、復讐の鬼と化して、キャサリンの前に表れたヒースクリフは、エドガーの妹イザベルと駆け落ちする。ヒースクリフと夫エドガーとの間で錯乱したキャサリンは、女の子を出産したその日に亡くなる。そして、ヒースクリフの復讐の手は、次の世代へとのばされる。
スラッシュ・クロス邸に下宿したロックウッドを相手に家政婦ネリーが語るこの物語は、
恋愛小説の原点とされている。だが、この作品は、本当の意味で恋愛小説と呼べるのだろうか。
ヒースクリフとキャサリンとの間にあるのは、恋愛というより強烈な一体感である。確かに、一体感も恋愛の要素の一つではある。だけど、それがすべてではない。ときめきや不安やちょっとした心のはずみといった、恋愛における大事な要素がほとんど感じられない。
一体感、それは深い喜びをもたらすのと同時に、身体を引き裂かれるような痛みをも感じさせる。そして、それは人間の本質にも深くかかわっている。それゆえ、魂の片割れを求める叫びが、今も人の心を打つのかもしれない。
この作品を読んでいて一番印象的だったのは、錯乱したキャサリンが、ベッドの上で羽根枕を引きちぎり、雪のように羽根が舞う中で、嵐が丘の自分の部屋を恋しがる場面だった。
この作品がさまざまな毀誉褒貶を受けながらも、長く愛されてきた理由の一つに、キャサリンの存在がある。常識的な考えに染まることなく、心の赴くままに奔放に愛し、行動するキャサリン。ある意味で、永遠の子どもともいえるキャサリンに惹かれるのはなぜだろうか。
キャサリンを通して、自分の内に永遠の子ども――インナー・チャイルドとも言えるだろう――が存在することに気づく。そして、この作品を読むことによって、みずからの内なる永遠の子どもがいきいきと羽ばたくのを感じる。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

Wuthering Heights (Penguin Classics) を買う

アマゾンで購入する
Penguin Classicsから発売されたEmily BronteのWuthering Heights (Penguin Classics)(JAN:9780141439556)の感想と評価
2018 - copyright© アマゾン通販の感想と評価 all rights reserved.