みんなの楽しい修行: より納得できる人生と社会のために の感想

254 人が閲覧しました
アマゾンで購入する

参照データ

タイトルみんなの楽しい修行: より納得できる人生と社会のために
発売日販売日未定
製作者中野 民夫
販売元春秋社
JANコード9784393333389
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 死生観

購入者の感想

修行とは? と、同世代ながら一目も二目も置き、学ばせて頂いている杉若恵亮さんに尋ねたことがある。答えは・・「非日常」
著者の2つの基本と8つの道、もその範疇と解釈する事も出来るかも知れない。
8つの道の中の、「仕事」のどこが非日常?と思われるだろうが、同じ事に向き合って居ても、マインドフルネス〜いま、ここ〜 に意識を十分置いて向き合うなら、いつもの 「流されて行く日常の現実」とは少し違うかも知れない。

【本書の第一印象】
東大の宗教学科を出た方が、放浪の旅を経て俗世(博報堂勤務)の中での救済(菩薩)を目指し、今はファシリテーションの大家で同志社大学の任期付き教授をされている。
自らの経験から語り、狭い意味の箇条書きの自己啓発本ではない。
その中で全てに繋がっているものは、どうも「対話」かもしれない・・と読み始めて感じた

【内容の概略 など】
2つの基本と8つの道、としてまとめられている。
その基本の1つは、自らの至福を追求すること。
社会の仕組みや首長を変えるより、一人一人が生き生きと生きられる事が、周囲に良い影響を与え、ひいては世界の幸せにつながる、という観点(ジョーゼフ キャンベル 〜神話の力)から、「自らの至福を追求せよ」という考え方に至った様だ。逆に言えば、どんな首長や法律でも、一人一人が幸せで無ければ国や世界の幸せは無い、となるのだろう。

その趣旨は「自分を生かして生きる」という、小さいが素敵な本でも書いてあった気がする。

基本のもう1つは、「今・ここ」をハッキリと認識し、大切にする事。
ティック ナット ハン師らが説くマインドフルネス という事。

8つの道 は、2つのグループと、アート・祈り
1つめのグループは、横の人間・社会軸で、様々な人々との対話、旅、仕事
2つめのグループは、縦の自然・宇宙軸で、身体と呼吸と心を整える(調身 調息 調心)、食生活を正し農に触れる、外と内の自然を体験する。

アートによって、自分を開放したり、祈りと感謝によって、自利から利他へと。

まずは、中野さんの著書、ということで手に取った。
瞑想や写経、山伏修行のようなものまで、今は私のような一般の人も気軽に取り組めるようなプログラムがたくさんある。本書を手に取る前は、そういった「楽しくアレンジされた修行」について書かれているのかな?と思っていた。
実際に読んでみて…、「著者がどう歩んできたか」について、その歩みを一緒に振り返らせて頂いているようだった。「自伝」のようであることは事実なのだが、読んで「あぁすごい人だなぁ」という種類の自伝ではなく、もちろん、すごいなぁと感じつつ、でもそこに自分も参加しているような感覚だった。著者と「一緒に振り返っている」感じがする自伝。
且つ、著者による「楽しい修行の曼荼羅」に沿って話が進むのだが、著者はこの曼荼羅を絶対的なものとしているわけではない。これを実践しなさい、という指南書ではなく、「あなたの曼荼羅はどんな感じ?」と問いかけられている感じがする。

どの文化においても、大人が小さな子どもたちに物語を語って聞かせるのは、自分の物語をつくる訓練の意味があるそうだ。私たちは、他の人の人生・生き方について聞くことで、自分の人生・生き方をつくっていく。そう考えると、この本は、自分の物語、人生、生き方(=曼荼羅)をつくることについての指南書、のように思えてくる。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

みんなの楽しい修行: より納得できる人生と社会のために を買う

アマゾンで購入する
春秋社から発売された中野 民夫のみんなの楽しい修行: より納得できる人生と社会のために(JAN:9784393333389)の感想と評価
2018 - copyright© アマゾン通販の感想と評価 all rights reserved.