辺境・近境 (新潮文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 辺境・近境 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 村上 春樹 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101001487 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 日記・書簡 » 日本文学 |
購入者の感想
小説より紀行文の方が好きかもしれない。
とても旅に行きたくなる一冊です。
とても旅に行きたくなる一冊です。
村上春樹の紀行は、ものすごい辺境に行っても、まるで近所を訪ねるかのような飄々とした感じが、どこか漂う。内モンゴル、しかもノモンハン周辺なんて、ものすごい辺境ですよ。タフな旅であることは書かれているけれど、どこかとぼけている。そこにはいつものムラカミがいる(ノンフィクションライターの紀行が、たいしてタフでもないのに自分がどれだけ凄まじい冒険をしたかということばかり書き連ねるのと正反対だ)。そして、相変わらずよくものを見ている。たとえば以下の一節「中国人の建築家には、建てたばかりのビルをあたかも廃墟のように見せる特異な才能があるようだ」←中国に行った経験のある人なら誰しもうなずけるでしょう。