SWITCH Vol.32 No.2 ◆ クリエイティブ・ギフト ◆ 妻夫木聡 の感想

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渋谷すばるは美形である。
個性派関ジャニ∞といえど、ジャニーズ。
そして関ジャニ∞の中でも整った顔立ち。
だからこのSWITCHで見せた顔は、アイドル雑誌では見ることができない。
きめの粗い、毛穴も目立つ肌に刻まれたしわ。
暗い光線の中で乱れた髪に目の下にはくま。
これが本当の素顔に近いのだろうか。
渋谷すばるの歌には、ジャニーズの枠をとっくに超えた迫力がある。
意外なまでに「生」にこだわるライブステージ。
彼の歌には魂がこもっている。
「どんなに明るい楽曲でも、歌は、彼の身体を通ることで、
その声に彼自身の孤独やそれ故の優しさが入り込み、力強くも繊細に揺れる」
テキストはすばるの、歌に込められた隠しようのない感情を表現している。
ジャニーズらしからぬ彼の歌声は、
もしかしたら小さなライブハウスで、ロックバンドの一員でいた方が似合う
と言われるかもしれない。
たしかに悩んでいた時期もあったに違いない。
けれど様々なジャンルの曲を彼ららしく消化して、
でっかいドームで何万人もを酔わせられる「今」に向き合った
すばるの肉声を届けてくれた。
それがこんなにアートでスマートな雑誌だったことが、とてもうれしい。