海はどうしてできたのか (ブルーバックス) の感想

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タイトル海はどうしてできたのか (ブルーバックス)
発売日販売日未定
製作者藤岡 換太郎
販売元講談社
JANコード9784062578042
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 地球科学

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購入者の感想

「海は大気や陸、生物との共進化をとげながら、悠久の時間の中でゆっくりと大きな循環を繰り返しています。気候の温暖化と寒冷化も、超大陸の分裂と形成も、生物の繁栄と絶滅も、海がそれぞれと連動して生まれる循環です。海は循環しながら、そのときどきでさまざまにかたちを変えているのです」。

海を中心に、地球の変遷をたどった本です。地球の46億年を365日に見立てて、壮大な歴史の流れを順に説明しています。海は、地球の大気、温度、湿度、成分分布、生命の進化、と密接な関係があり、火山やプレートの活動や隕石の衝突と組み合わさって、地球の様々な変化を生み出してきたことがよくわかるようになっています。我々が目にしている現在の海は、その中のほんの一瞬の姿でしかないようです。海を大鍋に例えて説明している部分もあります。

個人的に一番興味深かったのは、終盤の「海が消えるシナリオ」です。地球内部の熱放出が衰えることで地下と地表での水の循環が絶たれ、地下のマントルに海水がどんどん閉じ込められていってしまうシナリオが示されています。ちょうど、今の火星のようになるそうです。もっとも10億年先のことなので、よっぽど長生きしない限り心配する必要はなさそうですが。

ちなみに、BlueBacksの「Blue」は、ガガーリンの「地球は青かった」という言葉から「青」つまり「Blue」を冠してつけられたというのは知りませんでした。

本書は海洋学者藤岡換太郎氏による,前著「山はどうしてできるのか」に続く地球の海に関する一般向けの解説書である.前著では「できるのか」と現在形になっているのに対し,本書のタイトルは「できたのか」と過去形になっていることに注意されたい.前著は多数の山々の動的変化をプレートテクトニクスに基づいて扱ったのに対し,本書はただ1つある地球の海の歴史と現状を俯瞰したものである.40億年もの間しぶとく生き残ったただ1つの地球の海,それは決して平穏安泰なものではなかったのである.海に残された時間はあと10億年くらいだから,人類の出現はかろうじてうまく間に合ったといえる.

105ページにアンモナイトや三葉虫が古生代の終わりに絶滅したように書かれているが,これは誤解を招く(しかも109ページにまたアンモナイトが三畳紀末に絶滅したと書いてある).ペルム紀末に滅んだアンモナイトはゴニアタイト目,また三畳紀末に滅んだアンモナイトはセラタイト目であって,アンモナイト目は白亜紀に全盛を迎え,白亜紀末の隕石の落下により恐竜とともに絶滅するのだ.

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