終物語 (上) (講談社BOX) の感想

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参照データ

タイトル終物語 (上) (講談社BOX)
発売日販売日未定
製作者西尾 維新
販売元講談社
JANコード9784062838573
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル

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購入者の感想

  いつになくマジメでミステリー成分が強い。詰まらなかったわけではなく、緊迫感あるストーリーテリングでしっかりと読ませる力業は賞賛に値する。暦と育の忘れられた過去が明らかになって別離までの流れは綺麗にまとまって感動的でもある。この作品単体なら佳作と言っても良いレベルだと思う。
 しかしながらマイナス要素も大きく、ミステリーとして読むと設定に無理があり過ぎる。又「物語」シリーズ全体の中でこの話が挿入される意味は何なのか、違和感が大きい。個人的には忍野扇の正体を知ってるので、彼女をクローズアップさせるための巻であるのはわかるのだが、これだけ露骨に不気味で嫌悪感を催させるキャラはいかがなものか。羽川を罵倒する辺りやり過ぎと思ったし、なぜか彼女を許容してしまう暦まで好感度ダダ下がりだった。西尾維新はそれも計算に入れて書いてると思うが。

物語シリーズ15冊目の終物語。
無駄な会話を挟むことに定評のある本シリーズですが、今回は一切ありません。
読後に受けた印象としては、同作者の少女不十分が最も近いです。
とにかく、いつものキャラに萌えるような描写は省かれ、ひたすら話が進行します。
また、物語シリーズでは怪異が登場するのがお決まりですが、忍すら今回は出てきません(アレを怪異というなら出てきてますが…)。

物語は今までにも言及されてきた、熱血漢だったという中学生の暦から、友達は作らないというスタンスの暦になる転換点となる過去のお話です。
暦の過去を見つめる話としては、よくできてると思います。
正直、今回の暦は頭悪いというか、記憶喪失にでもなってるだろと思いますが、あえて見過ごします。

ただ、見過ごせない存在がひとつ、忍野扇です。
この気持ち悪さを狙って演出しているのなら素晴らしいと思います。
暦の思考や、話の展開、果ては全頁の内容まで狂います。
とにかく読んでいて不快。扇が出るところがピンポイントで不快です。
彼女が出てくると、話がネジ曲がるのがよくわかります。
そのせいで、まるで酔ったように気持ち悪くなります。

ものすごい気持ち悪さや、話のヘビーさを合わせても、流石の西尾維新、ページを進ませる力があります。
今までの物語シリーズを期待すると戸惑うかもしれませんが、面白いと思います(気持ち悪い連呼してますが)。
次も楽しみにしています。

あまりキャラ萌はありませんが、扇が気持ち悪すぎて少し出てくる翼やひたぎ、メインゲストの老倉育が酔い止めかお茶か清涼飲料水かってくらい癒してくれます。
育の部分が癒しって結構なもんだと思いますが。

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