受け月 (文春文庫) の感想

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タイトル受け月 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者伊集院 静
販売元文藝春秋
JANコード9784167546045
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

 伊集院静氏は、この作品で1992年に直木賞を受賞した。野球をテーマにした短編集。適度に重みのある文体で、しっとりとした感情の機知を描き出しており、純文学の趣がある。
 
 7編の短編が収録されているが、どの作品も庶民の、人生のしがらみやさまざまな事情に翻弄されつつも、どうにかしてまっすぐに生きようとする姿を書いている。

 どの作品も泣かせる。うまさを感じさせる。作品の方向性としては、人情の機知をコンパクトにうまく描き泣かせるという点で、現代の他の作家でいえば浅田次郎氏の短編に近いかもしれない。
 
 伊集院氏の文学的実力を感じさせる好短編集である。

夏は、枝豆と、ビールと風鈴と、野球中継だ。
という人にお勧めの一冊。
人生いろいろある。
栄光や、輝きや、名声は、一瞬で、結局長い長い、それ以外の時があるのだ。
そんな苦しいときに、ふと、好きだった野球のことを思い出したり、
若いとき、すべてをかけて打ち込んだ野球のことを思い出したり、
肩を壊して、挫折して、ダメダメになっても捨てられなかった野球のことを思い出したり
野球好きだった、オバカな男のことを思い出したり
そしたら、心にちょっとだけ灯りがともったりするぜ。という、それぞれに、少し、野球が絡む短編集。
そのときどきで、気に入る話は違ってくるとは思うけど、今、私のお勧めは、ナイス・キャッチ。家族愛です。
それにしても、男の人の書く文章は、なんか微妙な威圧感がある。
おやじな男が読んだら絶対泣くと思う。絶対ね。

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