最終戦争論・戦争史大観 の感想

231 人が閲覧しました
アマゾンで購入する

参照データ

タイトル最終戦争論・戦争史大観
発売日2012-09-27
製作者石原 莞爾
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

海軍善玉・陸軍悪玉説をホントに覆すような内容。
誰が本当に悪かったのか? 石原は中国戦線の縮小・対米戦不可・満州開発優先、と
100年先を見ていた。ホントに凄い。中国・日本・韓国・ロシアが手を取り
満州・シベリア開発すれば世界最強の成長エンジン地域が生まれる。それを気にいらないのは
アメリカで尖閣諸島問題・北朝鮮の動きなど、本当に誰が犯人なのか? 誰かの意向を受けた
老害が動いたのではないか? と勘ぐる。

石原莞爾を評した書き物や彼が活躍する小説やマンガを読んだことはあるだろうが、彼が実際に書いたり話したりしたものを読むことは意外にないのではないだろうか。彼の存在は歴史の授業ではほとんど触れられないし、郷里の山形県鶴岡市を訪ねても資料館も記念館もない。テレビで採り上げられるときは満州事変の影の計画実行者であるとか東条英機のライバルとして登場するが、実際彼がどういう思想の持ち主であったかまでは紹介しない。

「最終戦争論」は昭和15年5月の京都での講演の速記録を起こしたもので、この次の決戦戦争は戦争発達の極限に達するのでそれで戦争は無くなってしまう、すなわち最終戦争であるという彼独特の考え方である。彼は日蓮宗の信者であったから日本を中心として世界に未曾有の大戦争が必ず起こり、日本の国体を中心とする世界統一が実現するという日蓮聖人の予言をその考えの底辺にしている。そして東洋の王道=日本と西洋の覇道=アメリカの日米決戦で日本が勝って天皇を中心とする八紘一宇の世界が実現するというものである。ただしその最終戦争の時期は30年後くらいで近い将来を想定していない。

「戦争史大観」は昭和4年7月長春における講話を基に昭和16年4月に書き上げたものである。古代ギリシャ・ローマから今までの戦争の変化を説明し、特にフリードリヒ大王とナポレオンの戦争を詳しく解説する。後半では人類文化の目標である八紘一宇の理想に基づき、全世界が天皇を中心とする一国家となるため強い統制が必要であることを説き、原子爆弾の登場を予見している。読者として軍人を対象に書かれてあるので理解が難しいところがあるかもしれないが、彼が軍事専門家として秀でいていることを知る貴重な資料である。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

最終戦争論・戦争史大観 を買う

アマゾンで購入する
石原 莞爾の最終戦争論・戦争史大観(JAN:登録されていません)の感想と評価
2018 - copyright© アマゾン通販の感想と評価 all rights reserved.