2015年 中国の真実 (WAC BUNKO) の感想

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タイトル2015年 中国の真実 (WAC BUNKO)
発売日販売日未定
製作者宮崎正弘
販売元ワック
JANコード9784898317044
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

本書は最近の中国時事問題の本では一番面白い。

宮崎正弘氏は年季の入った保守で、実際にその場で目撃することを重視しながら、丹念に中国の報道を追うチャイナワッチャーだ。本書でも氏が足で稼いだ東南アジア、ロシア、インドなどの見聞録、各地での中国の動向、中国への評価がある。また先日は天安門事件二十五周年 東京集会を主催され、大きなイベントを主催されるほどの大御所であり実際に行動される方でもある。

石平氏はこの集会一番にスピーチされ、壇上では泣いておられた。無欲に純粋に国を思いながら天安門で殺された同士の無念を思われたようだ。中国に何度も裏切られ氏は日本への帰化を決意した。また中国理解に石平氏を頼りとしているものにとって、先日の山本七平賞受賞決定は喜ばしいニュースだ。

本書の面白さは、話題が広く現在の中国を多角的に理解できることと、お二人の中国理解が深いことだ。

まず外交面では米中対立の出発点は、昨年6月のオバマ・習近平会談にありオバマが習へサイバー攻撃はやめよ、南シナ海で過激なことはするなどのの要望をした上で、この一年間の習外交を見つめてきたが中国とは行動を共に出来ないと悟り、サイバー攻撃では中国の軍事委員五名を起訴、南シナ海でもめるフィリピンへアメリカ軍復帰に合意し、尖閣も日米安保対象を名言するに至った。

中国もアメリカの圧力に屈し、強硬に操業していた南シナ海ベトナム領海洋掘削リグを撤去している。この背景にはアメリカの本気の怒りに気づいたこと、ベトナム共産党総書記が中国との戦争を覚悟する意志をしめしたこともあるとしている。

著者らによれば、今中国国内の専門家の論文を見ると中国は韜光養晦(能ある鷹は爪を隠すごとく、野心は徐々に出せとの小平の教え)を放棄し、習近平は周到な戦略もなく露骨に猪突猛進する政権としている。アメリカの軍事戦略研究家エドワード・ルトワックは、ある台頭する大国が異常な力を示し始めると、その周りの国々は、それまで仲良くない関係が、突然お互い団結するという指摘をしており、つまり猪突猛進とは大国の自殺にもなるとしている。

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