The American Heritage Dictionary: Fifth Edition の感想

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アマゾンのシステム上、旧版やハードカバーとレビューがごっちゃになることもあるようですが、このレビューはマスマーケット版第５版についてのものです。

The American Heritage Dictionaryといえば、アメリカのネイティブ向けの定番の英英辞典です。
その特徴と言えば、何と言っても写真やイラストが豊富であることです。
その上、人名や百科事典的項目も豊富ですから、いきなり最初のページからハンク・アーロンの顔写真をおがめたりします。
最新版ですので、もちろんオバマの顔写真ものっています。
語義の記述は比較的簡潔で、ネイティブ向けの英英辞典としては分かりやすい方に属するでしょう。
中級者以上から使用可能だと思います。

ただ、ネイティブ用の英英辞典ですから、学習用英英辞典と比較すると用例はかなり少な目です。
中級者はロングマンやオックスフォードなどの学習用英英辞典と併用する方がよいでしょう。

ハードカバーについてはかなり大きなサイズになると思われますが、マスマーケット版はコンパクトです。
字が小さくなり、印刷が白黒になるものの、内容から言えば、１０００円以内で購入できるのは超お買い得です。
（ちなみに、マスマーケット版というのは、通常のソフトカバーよりもさらに紙の質を落とした廉価版で、わら半紙のようなような粗い用紙が使用されていて、特有のニオイがしますので、ニオイに敏感な人は注意した方がいいでしょう。）

残念なのは掲載されている世界の主要通貨の一覧表が大幅に間違っていることです。
通貨の名称と国名の位置が途中からずれてきていて、全く使い物になりません。
マスマーケット版に編集しなおした時に表がずれたのか、それともハードカバー版でもずれているのか、マスマーケット版しか持っていない私にはわかりませんが、ミスの仕方にもなんとなくアメリカ人らしい大らかさが感じられます。