キングダム 28 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) の感想

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参照データ

タイトルキングダム 28 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
発売日2013-02-19
製作者原泰久
販売元集英社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

今回は、前巻後半の小康状態のあとで、思い切りガチンコの決戦に突入する。

まず戦局を確認しよう。
大国秦vsその他の連合軍(合従軍)の大決戦。
秦に攻め込むには、巨大な要塞でもある函谷関を破らなくてはならない。
辺りは険しい山で、そこしか大軍は通れないからだ。
戦いは、直接に函谷関をめぐる攻防と、その周辺の3つの戦場で展開する。

というわけで大変な規模である。
これだけの規模だと、それぞれの局地戦を次々にたどっていくのが一つの定石だろう。
ここで作者の原さんが取ったのもその方法である。

しかし、そう言うのは簡単だが、実際にこれを面白く描くのはなかなか難しいことだ。
話が分散すると、当然主役の出番は減って物足りなくなるかもしれない。
場面がコロコロ変わると、物語としての勢いや流れがなくなるかもしれない。

しかし『キングダム』の場合、そんな心配は全然いらないのがすごいところだ。

たしかに飛信隊の描写は量的には減るものの、その活躍はしっかり描かれているし、
何より脇役たちがすごすぎる。
物足りないどころか、次々に現れる並外れた男たち(いや女も)のすごさに圧倒されるばかりだ。

それは単にすごい連中がたくさん出てくるというだけではない。
登場する人間のタイプやものの考え方が、けっして一つではないのだ。
たとえばこの巻の表紙にもなって活躍する「野盗」桓騎は、国などというものは信じてないと断言する。
彼の立場を考えるとちょっと驚くが、なるほどそれも一つの考え方だろうし、納得できるものもある。
一方、いかにも真っ当な秦の将軍である張唐は、桓騎とは価値観において真っ向から対立するが、
それでも桓騎を認め、かつそれとは違った己の価値を証明してみせる。
まるで違っているようでも、それぞれが互いに劣らぬ真実なのだ。
こうした多様性、重層性をもって物語を描けるというのはすごいことだ。

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