クオリア の感想

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参照データ

タイトルクオリア
発売日2008-02-06
アーティストジン
販売元Palm Beach
JANコード4560168320311
Disc 1 :フーガ
Vuena Vista
Route 18
ワンスモア
夜鷹
ハネリ
スノーマン
月の花
ミスティック
獅子の種
パンドラ
カテゴリ » ミュージック » ジャンル別 » J-POP

購入者の感想

一般的な「邦楽ロック」は総じて人肌に温かい。顕著な例を言えばBUMP、RAD等が典型で、温かい故に日常に近く、馴れ馴れしいとも言える。だが、それ故に支持される。それは、当たり前に隣に居てくれるような人懐っこい音楽だからだ。

ジンは、真逆だ。リスナーとの距離は遠い。ジンが歌い、表現するのは大きな大自然への畏れだったり、人間が漠然と持つ感情だったり、言ってしまえば浮世離れした事。こういう音楽は前述の類に比べると一般的な支持を受けるのが難しく、また求められる表現の水準も高い。このタイプで成功しているバンドは私の思いつく所だとBRAHMAN、ACIDMAN辺りだろうか。いずれもその表現を地道に浸透させ、理解を受けたバンドだと思う。ジンはどうか。荒削りながら、この種の表現をするバンドとしてのスキルは高いと思う。独特のボーカルと独創的な音造りのギターの存在は大きいが、リズム隊とのバランスも取れてるし、正にこのメンバーだからこそ出せるグルーブが有る。

しかし、まだ理解されていない。絶妙に居所が無い。比較的J-POP寄りのSonyMusicに居る上に、そのSonyの得意戦術であるアニメタイアップで逆に妙な先入観を植えつけてしまった。もしEMI辺りで順調に育っていれば、ポストBRAHMANと言われる事も有ったかもしれない。一ファンとして、ジンを語る時には常にこのやりにくさが有る。

とにかく、今作を聴いてみた。2ndにして板についている感さえ有る「ジンの音」だ。ただ、前作よりさらにオーガニックさが増したように感じる。というより、「温かい」。SonyMusicでの紹介でIncubusが引き合いに出されていたが、確かにこの感じは最近のIncubusでも感じた。だが、それで説明できるグルーブでもない。とにかく、元々持っていた「大自然の温かさ、大きさ」みたいな部分を表現する力が強くなった、と感じた。「Vuena Vista」や「獅子の種」はその典型だろう。それでいて、「スノーマン」「ハネリ」のように、少し人懐っこい温かみも備えた曲が増えた。

居場所は無くても、バンドとしてのジンは着実に進化していると思う。とりあえず、1stフルが気に入った方は聴いて損は無いと思う。

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Palm Beachから発売されたジンのクオリア(JAN:4560168320311)の感想と評価
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