百姓貴族 (3) (ウィングス・コミックス) の感想

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タイトル百姓貴族 (3) (ウィングス・コミックス)
発売日販売日未定
製作者荒川 弘
販売元新書館
JANコード9784403671531
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

北海道の酪農、畑作などを中心に行っている百姓家族とその周辺のエッセイ漫画です。
日本全国の百姓に当てはまるとは言えませんが、酪農(主に乳牛)ってこんな感じでやっているんだ。と
傍から見ると思えるのが良いのかもしれないです。自分にはできませんが、、、、、

荒川弘の農業エッセイコミックも3巻目、これまで一般非農家の我々に数々の新鮮な驚きと笑いを提供してくれていましたが、その勢いはまだまだ衰えてはいませんね。相変わらず圧倒されるのは荒川ファミリーのバイタリティーと逞しさ、まさに大地にしっかり根を張って生きているという表現がピッタリです。でもお祖母ちゃんの話なんかはちょっぴりホロッとさせたりして、そんな作者の描き方が心憎いところです。

そしておそらく初めて明かされたと思われる作者が漫画家デビューするまでのエピソード。農業やっていくだけでも並大抵ではないのにそこにマンガ制作のスケジュールを詰め込むという超ハードな生活。「寝なきゃいいじゃん!!」のひと言が極めつけですね。でも並の人間では到底真似できないと思われる想像を絶する生活を作者が平気でこなしてしまう根底には荒川ファミリーで培われたド根性があるのだと思いました。

農業や北海道について時には驚き、時には呆れ、時には大笑いし、時には「ほー」と感心させられるエピソードの数々もまだまだネタが尽きませんね。まるで次々と繰り出される手品のような鮮やかさです。しかもそれが変にうんちく臭くなく「別に大したことじゃないんだよー」という感じでさりげなく描かれているところが作者の筆力のなせる技なのかなと感じます。

本書を読んで驚いたり、大笑いしたりしますが、深く感じ入るのは、農業というのはなんでもないと思われることが生命の危険と背中合わせだったり、生業(なりわい)として成り立たせるのは並大抵のことではなく借金なんかのリスクも大きいのだということ、作者は数々のエピソードの中にさらりと潜り込ませて描いていますが、本当はそういうところを一番知って貰いたいと思っているのではないでしょうか。

そういうシリアスな一面もきっちり織り込んで描かれているところが、単なる農業賛歌やお笑いにとどまっていない本書の魅力なのではないかとあらためて感じました。3巻目くらいになるとマンネリ化してくる作品も多い中で、鮮度を保ち続けますますパワーアップしていく作者の筆力に感服です。次巻以降も大いに期待しています。

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