筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社+α文庫) の感想

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参照データ

タイトル筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社+α文庫)
発売日販売日未定
製作者アンブローズ・ビアス
販売元講談社
JANコード9784062812528
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 名言・箴言 » 英米文学

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購入者の感想

「悪魔の辞典」これは本っ当にすごい本だ。
私がこの本の存在を知ったのは、副島隆彦の「悪魔の用語辞典」を読んでからだ(この本自体が「悪魔の辞典」のパロディだ)。副島隆彦の本で紹介してたのは西川正身の翻訳だが、こちらは抄訳だ。 筒井康隆のほうは全訳である。
私はアマゾンで、イギリスから「The Enlarged Devil’s Dictionary」という原著も取り寄せた。英語で読めば、英文法に徹底的に則って(乗っ取って)、生き生きと奔放に書かれている。これを日本語で読むとなれば、やはり日本語が問題だったのだ。その点では、筒井康隆は文章の天才である。日本語の文章にぴったりの単語とリズムで、悪魔の辞典を見事翻訳してみせた(ただし、多少線は入れた。ここは正直に書く)。
この本は、ビアスが生きた時代のアメリカ社会を風刺した新聞コラムをまとめたもので、風刺とはいえ、その毒は現代の日本にもズバリと効き目がある。それくらい、人間の本性をえぐった、しかし、遠回しに上品な体裁であてこする、冷ややかで苦い笑いを誘う。
読み方としては、まずは通し読みすること。そして、目についた、気に入った項目だけを読み返してみることだ。特に実際にイヤーな目にあったことについての項目なら、ああ、あのことを言ってるんだな、と一気に楽しくなってくる。人間は、嫌なことこそ忘れない生き物だからだ。
私は、男と女についての項目が気に入っている。

この辞典をあなたの脳にインストールして会話をすれば,すぐに友達を3人失うでしょう。
なにせ,相談するCONSULT の項目には
「自分でそうしようと決めているくせに,さらに他人の賛成を求める」
とある。
友達に相談に来てそれに「決めてんだろ。いいよそれで」と素っ気なく言われたら話を聞いて欲しかった友達はむっとします。
ま、それで離れた人は友達ではなかった.とも言えます。

ところで、西川正身氏の訳でこの項目を読んだとき、ぼくは痛く感心して,その後、ビアスの短編を読みました。、
筒井さんは本書で、西川訳をけなしていますが、それよりは、笑えた記憶があるんですが。

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