枕草子 の感想

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清少納言「枕草子」を参照する必要があって全段カバーしている「枕草子」kindle版を購入した。全段を読んだ上でのレビューではないことを予め断っておきたい。Paperwhiteで読むと極めて読みやすく、323段ある各段が検索できて読みたいところがすぐ読める。漢字にも適切な振り仮名がふってあり、半世紀以上前に習った国語乙の知識程度で大体の意味は通じるのは有難い。これから少しずつ読んでいくのが楽しみである。残念なのはKindleに内蔵されている「デジタル大辞泉」が古語を余りカバーしていないことであるが。

以下、これからの電子本、特に古典に関してアマゾンに期待したいことを述べてみたい。
本書には、能因による奥本が巻末にあるが、本書の出版責任者が明確でない。そして文章の典拠が明らかでない。この意味は、既成の印刷本に基づくのか、出版責任者がどの原典によって活字化したのかを明確にすべきことを意味する。これがないと典拠に乏しく下手に引用できなくなる。これから電子本を普及させるに当たってアマゾン（だけではないが）にこの点の改善を大いに期待したい。