大正時代: 記録を記憶に残したい の感想
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参照データ
タイトル | 大正時代: 記録を記憶に残したい |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山口 謠司 |
販売元 | 徳間書店 |
JANコード | 9784198645274 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
高評価のレヴューばかりだけれど、私は一読、誤りの多さに辟易した。
衷心を「裏心」と書いたり(22頁)、内田百閒を「百聞」としたり(109頁)、微笑を「徴笑」としたり(119頁)。
ケアレスミスと言えばそれまでなのだが、ふつうに打ち込んでいれば こんな誤変換はされないはずで、奇妙である。なんにせよ編集・校正者が役割を果たしてない。
微笑を「徴笑」とした、というのは北原白秋の『水墨集』からの引用部分なのだが、たぶん微笑の間違いとは思ったものの「徴笑」という言葉でもあるのかと考えて、わざわざ原著を調べてみた。「本書の序」に書いているとあるので、白秋の長い「序に代へて」という文章を読んでみたが該当箇所がない。実は序文ではなく跋文にあった。時間を無駄にしてしまった。
ほかにも、普通選挙制度確立は1925(大正14)年と書いたすぐあとで、“ 普通選挙制度の確立により、1920(大正9)年の有権者数は約300万人から約1200万人と約4倍に増えた ” とか、書いてて おかしいと思わなかったのだろうか(73頁)。
元号の誤報事件(光文事件)で東京日日新聞を現在の朝日新聞と注釈しているが、現在の毎日新聞である(167頁)。歴史好きなら、まず間違えることのない常識だ。
こういう誤りだけでなく、「皇族の名を考えたという人物であるということでも知られています」(という、の連続。164頁)など、推敲不足の文章も多く、読んでいて気になる。
写真をほとんどWikipediaからの引用で済ませていることからしても、かなりのやっつけ仕事という感じだ。
ただエピソードはバランス良く採り上げられていて、大正時代の知識がない人に時代の雰囲気を伝えるには悪くない。
星3つでもいいのだが、入門書だからこそ、正確な事実を載せ、文章もスマートであって欲しい、という意味で苦言を呈しておく。
衷心を「裏心」と書いたり(22頁)、内田百閒を「百聞」としたり(109頁)、微笑を「徴笑」としたり(119頁)。
ケアレスミスと言えばそれまでなのだが、ふつうに打ち込んでいれば こんな誤変換はされないはずで、奇妙である。なんにせよ編集・校正者が役割を果たしてない。
微笑を「徴笑」とした、というのは北原白秋の『水墨集』からの引用部分なのだが、たぶん微笑の間違いとは思ったものの「徴笑」という言葉でもあるのかと考えて、わざわざ原著を調べてみた。「本書の序」に書いているとあるので、白秋の長い「序に代へて」という文章を読んでみたが該当箇所がない。実は序文ではなく跋文にあった。時間を無駄にしてしまった。
ほかにも、普通選挙制度確立は1925(大正14)年と書いたすぐあとで、“ 普通選挙制度の確立により、1920(大正9)年の有権者数は約300万人から約1200万人と約4倍に増えた ” とか、書いてて おかしいと思わなかったのだろうか(73頁)。
元号の誤報事件(光文事件)で東京日日新聞を現在の朝日新聞と注釈しているが、現在の毎日新聞である(167頁)。歴史好きなら、まず間違えることのない常識だ。
こういう誤りだけでなく、「皇族の名を考えたという人物であるということでも知られています」(という、の連続。164頁)など、推敲不足の文章も多く、読んでいて気になる。
写真をほとんどWikipediaからの引用で済ませていることからしても、かなりのやっつけ仕事という感じだ。
ただエピソードはバランス良く採り上げられていて、大正時代の知識がない人に時代の雰囲気を伝えるには悪くない。
星3つでもいいのだが、入門書だからこそ、正確な事実を載せ、文章もスマートであって欲しい、という意味で苦言を呈しておく。