うわさの人類 の感想
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参照データ
タイトル | うわさの人類 |
発売日 | 2012-08-12 |
アーティスト | ヒカシュー |
販売元 | ブリッジ |
JANコード | 4582237824643 |
カテゴリ | » ミュージック » ジャンル別 » J-POP |
※サンプル画像
![うわさの人類 サンプル画像](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51eFtRIwwUL.jpg)
購入者の感想
待ちに待った再発でした。「ディーヴォだ、ニューウェーブだ、ヒカシューだ」とスネークマンショーで紹介され気になりつつも、機を逸したがために手に入れられなかったからです。まず約30年前の作品とは思えないくらいの素晴らしい音質に感動、本当に待った甲斐がありました。創作の引き金になったとされる映画「フリークス」からの影響が色濃い、神の気まぐれな愛によって創られた人間の在り方を問いかけているような巻頭曲、メロトロンの幻夢からボードヴィルとサーカスの世界になだれ込む「うわさの人類」までの流れは凄まじい変化で目がくらみそうに。躍動感溢れる音に乗ってキチガイじみた歌声の弾ける「出来事」の後は鬱に移行した「体温」へ。未開の地に響く民族音楽らしきものが聞こえてくる(新しい部族)かと思えば、大都会の夜の喧噪に変わっていく(予期せぬ結合)など振幅の激しさに最初は戸惑いました。劇的な展開の「アウトキャスト」、冗談ソングっぽい「二枚舌の男」からそのまま歌詞が続く感じの「恋人たち」はまるで大正歌謡みたいで、ここは人間劇場か?と思えるほどです。
「フリークス」を観たかどうかがこの作品の印象に影響を与えるか? これは少なからずある気がします。ハンスの傷ついた自尊心が復讐を決意する時、仲間のフリークス達が持つ「人間の尊厳」を守る意志へと伝播する瞬間が脳裏に浮かぶ「小人のハンス」、祝宴のシーンで繰り返される台詞でもあるONE OF USは映画を観た方がイメージが広がるのは確かだからです。巻頭曲、「小人のハンス」、「匂い」にて典型的な肉声からシンセサイザーに代表される電子サウンドに切り替わる時の、視界が一気に開ける流れが爽快なのは、作品を貫く巻上さんの太く個性的な歌声の強靱さがあればこそと聴くほどに感じられます。木琴のフィーチャーされた最終曲で畳み込まれる「クンクンクン ここほれワンワンワン」、少し前にあった政治屋様方のニュース映像に流したらさぞかしピッタリだろうと聴いています。文句なしの名盤。
「フリークス」を観たかどうかがこの作品の印象に影響を与えるか? これは少なからずある気がします。ハンスの傷ついた自尊心が復讐を決意する時、仲間のフリークス達が持つ「人間の尊厳」を守る意志へと伝播する瞬間が脳裏に浮かぶ「小人のハンス」、祝宴のシーンで繰り返される台詞でもあるONE OF USは映画を観た方がイメージが広がるのは確かだからです。巻頭曲、「小人のハンス」、「匂い」にて典型的な肉声からシンセサイザーに代表される電子サウンドに切り替わる時の、視界が一気に開ける流れが爽快なのは、作品を貫く巻上さんの太く個性的な歌声の強靱さがあればこそと聴くほどに感じられます。木琴のフィーチャーされた最終曲で畳み込まれる「クンクンクン ここほれワンワンワン」、少し前にあった政治屋様方のニュース映像に流したらさぞかしピッタリだろうと聴いています。文句なしの名盤。