ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015 の感想

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５０代の元銀行員です。
大和銀行事件、覚えてますか？（第一章）ＮＹのトレーダーが損失隠ぺいをして、大蔵省と銀行がＦＲＢへの報告を遅らせたために国際的な事件に発展した一件。「あー、あったあったそんな事件」というのがまず最初に思ったことでした。
当時３０になるかならないかくらいのまだ駆け出しでしたが、この後日本の金融はどうなるのかと思った覚えがあります。
そのあとの長信銀の動向（第二章）、メガのメガになる過程（第三章）、地銀・スタートアップの動向（第四章）と、必要以上に深入りすることなくここまでの経緯が記されています。
ページ数も多いし、値段も決して安くないので若干躊躇はあるかもしれませんが、私と同年代の方々はここまでの金融の歴史の復讐のために、新たに金融に参入された若手の方は、これまでの日本の金融機関・金融行政の歴史を垣間見るために、熟読する必要はないと思うので是非一度目を通しておいてもいい本だと思います。
最終章（第五章）の結びがひまひとつピンと来なかったので星四つとしました。