演劇女子部「タイムリピート~永遠に君を思う~」 [DVD] の感想

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タイムリピートと聞いてもピンとは来ない。けれどもこの話を見ると実際にあるかどうかは別にしてそういう事かと知って行く様な。時間がループしていてその中だけで生きている、その生が繰り返されて行くと。そしていつも結末は同じになる。宇宙を舞台にするこの話。

今までも、映画や他の話でもあったかも知れないストーリー。けれどこの演劇女子部が演じる舞台はその既に視た話だと侮れない。「まただ」「じゃあ次はどうなる」「次はどうすればいい」と暗中模索ながら手掛かりもないままに何とかしなくてはと少しずつ前に行く、名案も浮かばないのに。だからやっぱり同じ結果にまたなる。みんながバラバラだった時から次第に人が協力し出す、少しずつ同じベクトルを持つ様になる。けれど運命みたいな力の方が遥かに強い。どうすればいい、どうすれば抜け出せる！

どこへ向かって行ったらいいのか分からないけれど観客も「頑張れ」と言いたくなる。迫真の演技や歌がいいとか、誰がとか、そんな事さえ二の次なドキドキ感がある。星が生まれる時には大きな力の拡散と融合が必要という、そんなパワーが芝居全体を包んで加速する。立地は変わらないのにこの引き込まれ様はかつてない感じ。さあ、どうなるのか。

変わらないと思われた世界も変わり、その後今ある平穏、そんな中で私達も暮らしているかも知れない。それが普通になって行く。けれどもそれは本当は誰かの多大な努力の末にあると誰も気付かない。そんな日常と歴史の事実をそっと教えてくれる様なこのJuice=Juice８人と、雨ノ森　川海５人の演技に大きく拍手したいです。

新宿全労済ホール、スペース・ゼロ
2018年9月28日～10月8日公演