花神(下) (新潮文庫) の感想

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タイトル花神(下) (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者司馬 遼太郎
販売元新潮社
JANコード9784101152196
カテゴリ文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 直木賞 » 26-50回

購入者の感想

「花神」というタイトルは、どういう意図でつけたのだろうなあと思っていたら、中国の言葉で「花坂爺」のことだそうですね
著者によると、革命の初期には吉田松陰らの思想家、中期には西郷隆盛らの奔走家、そして最後には大村益次郎のような実務的な人が出てくるそうです

まさに、当シリーズは、周防の村医から、その技術を買われ、数奇な運命を経て、幕長戦争、戊辰戦争の官軍総司令官となり、維新を完成に導いた大村益次郎の波乱の生涯が、西郷隆盛、桂小五郎、坂本龍馬・・・らを脇役に描かれています

また、維新というのは、「士農工商」という世の中が「国民」の世の中に代わる出来事だったわけですが、維新を完成しながら、なお武士の世が忘れられない男たちの反感を買い、大村益次郎が殺されるというのも「歴史の皮肉」なのでしょうか

事実上、大村益次郎が歴史の表舞台にいたのは、幕長戦争、戊辰戦争の3年間ともいえるのですが、長州を出て、緒方洪庵塾で学ぶところ、シーボルトの娘イネとの恋慕等々、様々なエピソードを交え、長い長い物語は終わります

とはいえ、維新は、この後も続きます
その中で、益次郎の凄かったのは、九州から、再び反乱が起こり、その戦の準備を命じたまま、亡くなっていくことでしょうか

また読み返したくなる、司馬遼太郎氏の本の中でも傑作に入るシリーズだと思います

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新潮社から発売された司馬 遼太郎の花神(下) (新潮文庫)(JAN:9784101152196)の感想と評価
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