韓国はなぜキリスト教国になったか の感想

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タイトル韓国はなぜキリスト教国になったか
発売日販売日未定
製作者鈴木 崇巨
販売元春秋社
JANコード9784393222065
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

一神教の基本はあくまで自己の救済である。これは極言すれば、究極の自己中心主義だ。
多神教あるいは東アジアに広く分布している祖先崇拝(祖霊信仰)はキリスト教とは相容れない。
それゆえに、キリスト教会による日本席巻の企みは安土桃山期と明治期の過去2波にわたって失敗してきた。
そして先の大戦から現在までが第三の波となっている。

さて本書であるが、日本統治期の事例は根拠のない言いがかり(嘘)も多く、それを十分な検証もなく要因として取り上げるのは研究者として、他のレビューでも指摘されるとおり「偏向」と言われても当然であろう。

要は、朝鮮半島において、長く続いた両班政治が祖霊信仰という過去・現在・未来へとつながる精神の系譜をズタズタにしたあげく、朝鮮王朝の政治の大失敗と日韓併合により、国民が政治の普遍性に対する信頼感を完全に失い、自己救済のみに走った結果、継続的に進出を狙っていた一神教(キリスト教)の侵略を許してしまった、というのが遠からず真相ではないか。

ただし日本はこれを他山の石としなければならない。
日本においても近年、上記のキリスト教の第三波や「大乗非仏説=テーラワーダ仏教」の侵略が著しい。
いわゆる小乗仏教も、あくまで自身の救済(解脱)を目標とする、極めて他者放棄的=自己中心的仏教であるから、それが勢力を増すというのは、日本人に祖先崇拝=地縁血縁の重視=地域コミュニティの共存共栄=他者への思いやりと協力といった<大乗的=菩提薩埵的感覚>が失われてきたことの証左であり、日本文化の衰退滅亡を予感させるものだからである。
その意味で、本書は、要因はともあれ、キリスト教という一神教の侵略過程を考察するには良い資料になるかもしれない。

なお、日韓の宗教観とキリスト教の受容の違いについては下記の記事が興味深いのでご参考まで。
キリスト教受容における韓日の比較 (A comparative Viewon the Reception of Christianity in Japan and Korea)
朴 正義(Park Jung-Wei) 圓光大学校 師範大学 日本教育学科副教授 日本語教育学科長

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