日本の経済格差―所得と資産から考える (岩波新書) の感想

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タイトル日本の経済格差―所得と資産から考える (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者橘木 俊詔
販売元岩波書店
JANコード9784004305903
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

 この本は、発刊から17年を経過したが現在(2015年)でも基本的な問題は十分に読み取れ活用有効な内容です。格差とくに経済格差が判然としてきた現在。話題のピケティの発想の元となったクズネッツ理論に及び著者の橘木氏は日本の経済格差を所得と資産の相関関係から考察した。難しい経済理論を数式なしで説く。文章内容も整理され整然として読みやすい。よって星五つ。

 内容はクズネッツ理論の問題点を発展途上国と一部の国に留まり限定されるとして指摘。仮説を立て「経済発展が高度に達成され、資本主義経済が高度に成熟すると経済は再び不平等化に向かう」という。また、社会保障は租税の再分配によって行われるべきであり現在の社会保障費制度と税・統合式にした社会保障を主張。「我が国の税制改革は基本的に再分配効果の弱体化と結論づけられる」という。累進消費税を提唱。高額品の購入には高消費税、食料などには低消費税にするというもの。

 20世紀末の論だが内容は現在の日本が直面する経済格差の基本問題を余すことなく提示しその問題点と今後の是正方針を述べて有益な示唆に富む内容になっています。発刊から時間が経ちますが経済格差に関する基本問題と是正を考える基本文献と言えましょう。お勧めします。

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