コミュニケーションをデザインするための本 の感想

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タイトルコミュニケーションをデザインするための本
発売日販売日未定
製作者岸 勇希
販売元電通
JANコード9784021009129
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購入者の感想

日本でiPhoneやFacebookがようやくスタートし、まだLINEもなかった2008年。
デジタルコミュニケーションの進化に驚愕し始めた時代に本書は発行されています。
「コミュニケーションデザイン」が声高に叫ばれたのは、ITによる爆発的な情報量増大のため。
変容するメディア、生活者。いかにメッセージを受取ってもらうか。
本書は広告現場での具体的事例から、解決のヒントを示唆しています。

著者が生命システムを広告に利用したと豪語する(笑)殺虫剤のキャンペーンでは、
バズらせる悪戦苦闘ぶりが克明に記されています。
鉄道会社の自粛でテレビ取材されなかったり、
バナーが(予想通りとはいえ)クレームにより数日で掲載中止なったり、
予想できない状況にも素早くトラブル対応し、キャンペーンを上手く進めるのは苦労だったと思います。

コミュニケーションデザインとこれまでのキャンペーンプランニングの違いとして、
著者は一つに「全行程をひとりのコミュニケーション・デザイナーが担当する」部分にあると
語っています(部門ごとの担当者と共同する前提で)。
殺虫剤のキャンペーンのように、反応が予測不能かつ爆発的にシェアされていくケースでは
メディアもCRも全行程に深く関わる人間が即座に判断・実行していく必要があり、
逆に、そういった構えのあるチームでないと確かに戦い得ません。

そもそもそんな能力を備えた人間は本書発行から幾年経った今もそんなにいないし、
手間が雪だるま式に増えていく、キャンペーンの盛り上がりとクライアント利益の相関性が不明瞭、
といった問題は残されています。
しかし、クライアントや生活者のインサイトに「徹底して」迫り、大胆かつこと細かにキャンペーンを作り上げる手法は、
広告コミュニケーションに生身の「気持ちをデザインする」真剣さ、細やかさを改めて突きつけたのだと思います。

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