名画を見る眼 (岩波新書) の感想

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参照データ

タイトル名画を見る眼 (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者高階 秀爾
販売元岩波書店
JANコード9784004140641
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究

購入者の感想

日本では印象派以降の絵画展が人気です。
ここに取り上げられているルネサンス期から印象派出現までの作品は担い手が宮廷画家やキリスト教会専属の画家でありテーマ、モチーフが面白みに欠けるのであまり人気がありません。
退屈ではないかと思いつつ読み始めると、いわゆる名画として名声の高い作品の微に入り細にわたる解説で、色使い、筆の建っち、遠近法、隠された意図など謎解きの楽しさが味わえました。

ボッティチェルリ、ダビンチ、ラファエルロ、レンブラント、ゴヤ、ドラクロア、ターナー、クールベ、マネなどの代表作品が取り上げられています。
取り上げられている15点の名画の見どころとその解釈、時代背景、後世への影響などの知識が鑑賞の手助けになります。
古典主義、ロマン主義、バロックの違いについても作品で分かりやすく説明されています。

事前の知識なしに見るのと、ポイントを理解した上で鑑賞するのではえらい違いがあることがよくわかりました。
高階先生は有り難い名画鑑賞の案内人でした。

他の作品も読みたくなりました。

取り上げられている画家の数は15人、
どの画家も教科書に載っている有名な人ばかりである。
しかし、これだけの解説を聞いたことはないだろう。
たとえば、ボッティチェリの「春」。
大変有名な作品だが、これまではルネサンス美術にありがちな
ヴィーナスのような女性が並んでいるという印象しかなかった。
しかし、この作品はしっかりとした主題を持っており、
描かれているそれぞれの女性には役割が与えられている。
また、各作品はほぼ年代順に並べられており、
歴史的背景も書かれているので、とても勉強になる。
社会人になると、美術史や絵画論に関する講義を受ける機会は
ほとんどないといってよいだけに、貴重な本である。
すべての絵は白黒だが、ネットで調べればどれも詳細なカラーの絵を取り出すことができる。
見るから観るへ変化できそうな一冊。

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