きのう何食べた?(13) (モーニング KC) の感想

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ケンジも五十代に突入して、ふたりの生活もある意味安定期に入ったように見えます。

向かい合って、悪あがきするケンジを説き伏せるシロさん。食い下がるケンジに妥協するシロさん。食卓で繰り広げられる、いつものほっこり風景です。

そしてさらりと描写されてたけど、何かあったらケンジを介護する気マンマンのシロさん（期間限定みたいだけど笑）。人生設計には確実にケンジが含まれています。ケンちゃん、幸せ者すぎだろっ！

料理ももちろんの安定感で、美味そう！と同時に「作ってみよう！」と思わさせるのが凄い。個人的には担々麺が発見でした。お店かインスタントでしか食べる機会がなかったので、意外と自己流にアレンジできそうだな〜と、創作意欲が刺激されました。

とにかく穏やかな日常の描写は、もはやサ○エさんの域ではないでしょうか？（笑）セックスと暴力が見当たらないけど、それがウソ臭く感じられない。多くの人に支持される理由も、そのへんにあるのかなと思います。

一年一回のコミックス発売を待ちわびていました。
今回の私の作ってみたい、食べたいは春巻、鍋、ちらし寿司。（作れば作れるけど、春巻とちらし寿司は手間がちょいかかるのと材料的に晴れの日のごはんだなととっときです）
で、実際に普段に軽く作って役に立ちそうブロッコリーのかにかまあんとやさいのたれ。
どれもこれもおいしそうです。ざっくりレシピはほんとお役立ち。
きちんと年を重ねていく二人。ケンジとシロさんとのお付き合いも、てことはもうそんなになるのかと感慨深いです。連載当初は…まさか二人がこうして年をとっていく漫画だとは思わず……。レシピは勿論ですが、シロさんは誠実な弁護士さん、普通にちゃんとお仕事してる人だな感がとても好感があるのでいいですね。

シロさん53歳。相棒のケンジ50歳。もうそんな歳でしたか。
作中の「俺には妻も子もいない」と言ったシロさんのリアルな表情が
なかなか素敵でした。
結婚とか子なしとか色々かしましい現実ですが、この2人と、それを
取り巻く環境が、アラフィフとやらも悪くないかな、と読み手を救ってくれる
ような感じです。
今回も美味しい、そしてうちでも作れるお料理が一杯。味噌雑炊も
おいしそうでした。作ってみたい。
大奥でもそうですが、登場人物に歳を取らせるのは、漫画としては
とても勇気のいる事だと思いますが、よしなが先生の漫画は素敵です。
次巻も期待しています。