証言 細野豪志 「原発危機500日」の真実に鳥越俊太郎が迫る の感想

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タイトル証言 細野豪志 「原発危機500日」の真実に鳥越俊太郎が迫る
発売日販売日未定
製作者細野 豪志
販売元講談社
JANコード9784062177610
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » エネルギー » 核・原発問題

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購入者の感想

先日の衆院予算委員会で、細野議員の「皇室典範」に関する言動を見聞きし、数年ぶりにこの本を再び開いてみた。
私は民進党支持者ではないが、細野氏含めあの崖っぷちの死線を乗り越えてきた政治家はやっぱり違うなと最近感じている。

自分はこの五年間、あの福島第一原発に関して事故調含め色々な書物や色々な方とのお話、広野・楢葉・富岡辺りも
短時間ながらも見てきたりと、素人ながらにも勉強を続けてきた一般国民の一人だが、この事故の対応についての当時の官邸の
対応があまりにも目立たず、しかも不当に評価が低い世論が出来上がっていることに細野氏含め当事者に対し気の毒に感じている。

この本とは「直接は」関係ないが、当時の菅直人首相と海江田氏・枝野氏・細野氏・寺田氏方々官邸があの地獄のような11日から16日の
間にこなした仕事を大まかにいうと、
① 非難覚悟の現場への直接視察、免震重要棟で吉田所長と面会。
② 廃炉を渋る東電や役人を蹴って海水注入とベントに全力。チヌークによる四号プール放水。
③ 撤退をほのめかす東電役員を叱責。(撤退=東日本終了)
④ 自ら含めた東電や役人60歳以上の「決死隊」編成示唆。
⑤ 大口取引優先の計画停電を、在宅看護者等弱者優先の政治決断。
⑥ ごねる石原都知事から東京消防庁の特殊車両出動を「間接」命令。
⑦ 自衛隊に全権を委ね、警察・各自治体消防を指揮下に置く前代未聞の臨時作戦。
⑧ 米軍主導の管理要請却下。世界に恥をさらすことなく日本の誇りや戦う姿勢をアピール。
⑨ 東電に「統合本部」設置。保安院や安全委員会含めて総理直轄体制へ。
⑩ 浜岡原発の運転停止。その後、全原発停止。保安院解体。

これだけじゃないが、2700年の日本史上、大東亜戦争にも匹敵する東日本終了も想定された千年に一度の歴史に、
不眠不休で走りまくった政権や行政、地方自治体、そしてその当事者でもある細野議員の証言として一人でも多くの方が
一読されればと感じた。また、鳥越さんに関しても、東京都知事立候補後の今をどうしても思い出してしまうが、

 震災当時官邸で首相補佐官を担った細野豪志氏(現民主党幹事長)に、鳥越俊太郎氏がインタビューという構成。
 読んでいて退屈になったのだが、実証・議論を元にしたルポルタージュとして成立していないからだろう。鳥越はインタビュアーというより、細野の表層的吐露に終始同情、官邸の対応を問うどころか「仕方が無かった」「大変だった」と安っぽい労いで流している。
 本著がどのくらい時間をかけたインタビューなのか判然としないが、せっかく書籍化するのであれば実のあるトピックを当事者の言葉で語って欲しかった。個人的には、疑問点が2つある。

・細野はSPEEDIの存在を知ったのは3月20日前後としているが、5月2日にはSPEEDI公表を見送って理由として「国民がパニックに陥ることを懸念した」としている。3月20日は第一原発3号機建屋が吹っ飛んで一週間、警戒区域からの退避はほぼ終了しており、発表したところでパニックの可能性は小さい。「官邸は多忙を極めたので知らなかった」で通せば良いものを、何故5月2日にわざわざ公表したのか?
・菅直人の肝煎りで原発事故に関する委員会が少なからず立ち上げられたが、それらの議事録がひとつも作られなかった。幾つか諮問・答申に参加したことがあるが、全く信じ難いことである。「官僚の性質からして一切記録していないとは考えにくい。再調査が必要な事案」と明記した事故調報告書も2つあるのにもかかわらず、官邸周辺の「言い訳本」は口裏を合わせたように黙殺している。数多くの委員会を統括していたはずの細野は、逐一上がってくる報告を書面ではなく口伝のみで処理していたのだろうか?

 鳥越氏がジャーナリストとして対談に臨むならば、最低限我々素人の疑問に応える意思を見せて欲しかった。

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