リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトルリヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者T. ホッブズ
販売元岩波書店
JANコード9784003400418
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

まず『リヴァイアサン』の構成について先に述べておくと、現代日本で(特に政治学の分野で)取り上げられることが最も多い、ホッブズの国家に関する議論は、第1巻ではまだほとんど展開されない。
第1巻の多くでは、それぞれの言葉の定義など議論の諸前提について述べられているのみだ。
第1巻の終わりで自然法について語られ、そして第2巻に入って主題が展開される。
その後第3巻以降でキリスト教との関係について語られる。
したがって、正直に言えば、この第1巻の内容はそれほど面白いものではない。
ホッブズの国家に関する主張をかいつまんで知りたい方は、第1巻は飛ばして第2巻だけ読むのでも良いだろう。

しかし、第2巻で述べられていることを細かく吟味していくには、彼が何を言わんとしているのかをよく検討する必要が生じる。
そのため、彼が用いる言葉の定義をよく踏まえておく必要があるのだ。
その意味では、第1巻では、第2巻の伏線が張られていると考えていい。
第1巻で淡々と進められていく議論が、第2巻に入り大きく広がっていく。
まるで、彼がずっと心の奥で抱えていた主張が、第2巻に入ってから一気に爆発するかのようだ。
その「爆発」を楽しみたい人には、まだ静けさ漂うこの第1巻の最初から順に読み込んでいくことをおすすめする。

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